★★作品

2005/04/07

ルーキー

「ルーキー」(BS)★★
1990年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド チャーリー・シーン
    ラウル・ジュリア ソニア・ブラガ

幼い頃、弟をビルの屋上から転落死させてしまった罪の意識に悩んでいるロス市警のデイヴィッド。彼は私服刑事を希望し、自動車盗難課を志願する。そこでコンビを組まされたのは荒っぽい捜査で有名なベテラン刑事、ニックだった。ニックは高級車ばかりを狙う窃盗組織の壊滅に燃えていたが…。

自分としてはあまりこういう表現を使いたくないが、あまりにもチャーリー・シーンがミスキャスト。彼の持ち味で、こうしたトラウマを抱える刑事役というのは、あまりにも不自然である。深刻さを増すほどに、居心地の悪さも比例していく。そして、ふっきれたように暴力刑事に変わっていくのだが、酒場を放火するなど捜査方法は勘違いも甚だしい。

2005年2度目のアカデミー賞監督も取り、円熟味をさらに増しているC・イーストウッド監督。だが、本作品ではドラマの組み立てにバランスを欠いており、残念な出来栄えだった。

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2005/01/11

女はバス停で服を着替えた

「女はバス停で服を着替えた」★★(DVD)
2002年日本 監督:小沼勝
出演:戸田菜穂 遠藤憲一 中村麻美 北村和夫

北海道・鹿追町。充は東京での生活を捨てて、蕎麦職人として再出発するため奮闘していた。ある日、充を追って瑞枝がやってくる。瑞枝は充の事故死した弟の妻で、サルサ大会にパートナーとして出場する間柄でもあった…。

身近にいた者の死から逃れなれない二人。そこからいかに再生していくかというプロットは良いにしても、個々のエピソードに魅力が乏しい。

惜しいのは、中村麻美が抱く都市生活の憧れと迷いが、二人のドラマに重なってこないことだ。

投げ捨てられた自転車。何も答えてくれない後ろ姿。

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2004/12/15

理由(アーネ・グリムシャー監督)

「理由」★★(BS)
1995年アメリカ 監督:アーネ・グリムシャー 
出演:ショーン・コネリー ローレンス・フィッシュバーン
   ケイト・キャプショー ブレア・アンダーウッド

殺人事件の容疑で死刑判決を受け、投獄されてしまった黒人青年ボビー。彼は無実の罪を晴らす為、ハーバード大学法学部教授のポールに手紙を書く。調査に立ち上がったポールは、この事件に隠された謎の存在に気づいていくが…。

ポール(S・コネリー)の素人探偵ぶりにヒヤヒヤする。直線的に物事を判断し、負けん気の強さで突っ走ってしまう。事件を解明するには、思い込みでなく冷静な事実収集が必要な筈だ。劇的に展開していくドラマであるが、作為的すぎる。

発見はS・コネリーの娘役で幼い頃のスカーレット・ヨハンソンが出ていたことだ。

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2004/11/26

S.W.A.T.

「S.W.A.T.」(DVD)★★
2003年アメリカ 監督:クラーク・ジョンソン 
出演:サミュエル・L・ジャクソン コリン・ファレル
   ミシェル・ロドリゲス LL・クール・J 

ロス市警のSWAT隊員ストリートとギャンブルは、作戦実行中のギャンブルの命令無視によってSWATを追放される。処分に納得できないギャンブルが警察を去るが、ストリートは再帰を願い左遷を受ける。やがて、ホンド巡査部長率いる新チームに選ばれるが…。

テンポ良く編集された映像は流麗である。だが、ミュージックビデオを観ているようで、軽く流れていき、あまり印象に残らない。

それからドラマに現実味が乏しいのもマイナス。“俺を逃がしてくれた奴に、1億ドル払う”という麻薬王アレックス(オリヴィエ・マルティネス)の造型にももう一工夫欲しい。

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2004/11/19

ルーヴルの怪人

「ルーヴルの怪人」★★(DVD)
2001年フランス 監督:ジャン=ポール・サロメ 
出演:ソフィー・マルソー ミシェル・セロー
 フレデリック・ディフェンタール ジュリー・クリスティ

大規模な拡張工事を始めたルーヴル美術館の地下収蔵室から謎の石棺が発見される。それは1935年に考古学者フォンテーヌ教授の率いる遺跡調査団が発掘したもの。自殺が続出なするなど異変が続きルーヴルの奥深く葬られていた。奇怪な現象が美術館全体を襲うが…。

非常に中途半端というか、印象の薄い作品。怪人の正体をさぐるというミステリー的要素も盛り込まれているが、それがあまりに弱い。

多彩な人物でにぎわうが、事件を究明するのは一人に絞った方が良かったと思う。そして怪人を映し過ぎである。これではゾーっとするような恐怖は味わえない。

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2004/10/20

サハラに舞う羽根

「サハラに舞う羽根」★★(DVD)
2002年アメリカ イギリス 監督:シェカール・カプール 
出演:ヒース・レジャー ウェス・ベントリー
   ケイト・ハドソン ジャイモン・フンスー

1884年、イギリス。ハリーは若きエリート士官。美しき婚約者エスネも得て順風満帆な人生を送っていた。そんなある日、彼はスーダンへの反乱軍鎮圧の任務を命じられる。しかし、この戦争に疑問を感じたハリーは苦悩の末に除隊を選ぶが…。

現在とは違い、戦争を忌避することは大いなる勇気が必要だった筈だ。当然ながら、卑怯者と汚名を浴びせ掛けられることも覚悟していなければならない。

それなのに、友人達から臆病者を意味する“白い羽根”が送られ、愕然としてしまうハリー(H・レジャー)。あまり
にも想像力が足りな過ぎる。

この導入部に引っ掛かってしまい、あまり感情移入することができなかった。

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