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2011年4月

2011/04/13

エリックを探して

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製作年:2009年
製作国:イギリス/フランス/イタリア/ベルギー/スペイン
監 督:ケン・ローチ

結婚にも二度失敗し、何をしても上手くいかず、しょぼくれた人生を過ごす中年男。仕方なく一緒に暮らしている連れ子がもたらす家族の危機。何故か彼の前に現れる地元マンチェスターの英雄、エリック・カントナ。

人は一人では生きてはいけない。実際問題としてエリック・ビショップ(スティーヴ・エヴェッツ)に訪れた危機を、本作品で示した解決策で解消されるのか大いに疑問であるが、家族や友人との絆の素晴らしさを誇張した表現として提示されたものだと思う。

サッカーにおいて美しいパスが感動のゴールを生むように、的確な意思疎通が人生にかけがえのない豊かさや喜びをもたらすのだ。

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2011/04/12

三国志

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製作年:2008年
製作国:中国
監 督:ダニエル・リー

戦乱の続く日々に武将として名を挙げるべき野心に燃える一人の男。やがてめぐり合う志を同じくする主君や仲間たち。最後まで戦い続ける英雄の雄姿。

ちょうど北方謙三版の『三国志』を読み終えたばかりの時に見る機会があったので観賞。『レッドクリフ』(2008)など三国志関係の映画が続いているが、本作はアンディ・ラウが演じる趙雲を主人公にした物語。

劉備、関羽、張飛、孔明、曹操というおなじみの傑物たちは、わずかな時間しか登場しない。代わりに曹操の孫娘というオリジナル設定でマギー・Qが演じる曹嬰と老いた趙雲との戦いがクライマックスに据えられている。

そうしたところが面白いとも言えるが、全体に大河ドラマをダイジェスト編集されたようで満足度は低い。

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2011/04/05

タイタンの戦い

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製作年:2010年
製作国:アメリカ
監 督:ルイ・ルテリエ

人間社会を支配する神々の熾烈な抗争。横暴な神に反逆を試みる人間たち。人類の存亡を賭けて冥界の王に戦いを挑む一人の勇者。

神の側に立つか、人間の側に立つか。ゼウス(リーアム・ニーソン)の息子ペルセウス(サム・ワーシントン)は、二つの道を選べるのであるが、迷うことなく人間として生きる道を選ぶ。幼少の頃から人間として生きてきたのだからそうなのだろうが、常人では望めない力もあるのだから、その辺りの逡巡も普通ではないか。その葛藤がない分、物語に深みが感じられない。

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2011/04/04

ソルト

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製作年:2010年
製作国:アメリカ
監 督:フィリップ・ノイス

二重スパイの容疑をかけられ、仲間たちから追跡されることになるCIA分析官。着々と迫る大統領暗殺の危機。決死の逃亡劇の末に明かされる驚愕の真実。

例えば『逃亡者』(1993)のように、逃亡を続けながら無実であることを明らかにしていく定番の逃亡劇かと思っていると、その枠組みがどんどん崩れていっていく。右に曲がって行くのかと思うと、フルスピードで左へ駆け抜けてしまう感じ。そんな意外性が面白かったとは言えるが、後から粗筋を追認していくと、ずいぶんと大がかりで無理のある陰謀劇であることに気付く。

現実味が乏しいというマイナス点もあるが、アンジェリーナ・ジョリーという極めて個性的な女優の雄姿を見られるという楽しさが勝っていると思う。

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