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2009/06/19

夏時間の庭

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製作年:2008年
製作国:フランス
監 督:オリヴィエ・アサイヤス

美しい庭園が広がる瀟洒な邸宅。日常生活で何気なく使われる貴重な美術品の数々。名のある画家だった大叔父の思い出。母エレーヌ(エディット・スコブ)は、こうした世界をずっと守ってきた。しかし、永遠に続くものなどない。三人の子供たちは、それぞれの生活があり、もはや、この世界を継承する余力がない。この現実をいかに受け入れるか。彼女は孤独の時間の中で、しっかりと見定めたのだろう。その精神力に感服する。

家も美術品も売却処分することに難色を示す長男のフレデリック(シャルル・ベルリング)であっても、莫大な相続税や遺産を賄うことができないのだ。なすすべなく母の遺言を守るしかない。こうして、母の世界は閉ざされていく。なんとかしたいのになんともできない無力感。その悲哀が胸いっぱいに広がりました。

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» 『夏時間の庭』(@「シネマのすき間」) [ラムの大通り]
-----2週間ぶりにお邪魔したカタログハウス「シネマのすき間」。 今日、取り上げた映画『夏時間の庭』には、 普段は目にすることのできない絵画や器といった美術品がいっぱい。 なんでも、フランスのオルセー美術館が全面協力したのだとか。 えいは、どこからそんなことを思い出したのか、 TVの「進め!電波少年」なんかの話をし始めたけど、 帰り道に聞いたら、 お手伝いのおばあさんが、 庭のバラの花にそっと口付けしているシーンが いちばん印象に残ったんだって。 ちょっと意外だよね。           (by... [続きを読む]

受信: 2009/06/19 22:32

» 〜『夏時間の庭』〜 ※ネタバレ有 [〜青いそよ風が吹く街角〜]
2008年:フランス映画、オリヴィエ・アサイヤス監督、ジュリエット・ビノシュ主演。 [続きを読む]

受信: 2009/06/19 23:13

» 『夏時間の庭』 L'heure d'été [かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY ]
まぶしい緑。やわらかな光。優しい気持ち。 ☆☆☆☆☆ ある夏の日、パリ郊外の町ヴァルモンドワにある一軒の邸宅。母の誕生日を祝うために三兄弟とその子ども達が久しぶりに集まった。開館20周年を迎えたオルセー美術館の全面協力のもとに製作された本作。オルセー美術館といえばまずは、自分を含めた日本人も大好きな印象派。そんな印象派の画家たちがモティーフを求めて滞在したイル・ド・フランス地方の邸宅が舞台。オルセー美術館の所有する美術品の数々が映し出されることが単に興味深いのではなくて、陽光あふれる田園風景... [続きを読む]

受信: 2009/06/19 23:40

» 『夏時間の庭』 [地球が回ればフィルムも回る]
アサイヤスの映画の良さっていうのは、普通に生きてる人の普通の時間が描かれているってことなんだろうな。とはいえ、考えてみればこんな風に価値ある骨董品が揃っている芸術家の家なんて「普通」の家ではないんだけど、『Clean』がミュージシャンものでも決して特殊な人生模様を描いたわけではなくて普通の人生模様を描いているように、この映画もある意味ではそういう特殊な家を題材にしているはずなのに描かれているのはあくまで親が死んで遺産をどう継ぐか?という「普通」の感情の揺れ動きの話なんだよね。 これがアサイヤスの映画... [続きを読む]

受信: 2009/06/20 00:59

» 『夏時間の庭』 (2008)/フランス [NiceOne!!]
原題:L'HEURED'ETE/SUMMERHOURS監督:オリヴィエ・アサイヤス出演:ジュリエット・ビノシュ、シャルル・ベルリング、ジェレミー・レニエ、エディット・スコブ、ドミニク・レイモン、ヴァレリー・ボヌトン鑑賞劇場 : 銀座テアトルシネマ公式サイトはこちら。<Stor...... [続きを読む]

受信: 2009/06/20 01:26

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{{{   ***STORY*** 誕生日を祝ったばかりの母親(エディット・スコブ)が亡くなり、3人の兄妹(ジュリエット・ビノシュ、シャルル・ベルリング、ジェレミー・レニエ)たちは母が遺してくれた美しい邸宅と美術コレクションを処分することにした。遺品の相続処理が進む中、3人の心はそれぞれの思いで揺れ動く。   }}} [http://blogs.yahoo.co.jp/cartouche_ak/57186393.html フランス映画祭2009]のオープニングでかかりました。 オルセー..... [続きを読む]

受信: 2009/06/20 21:18

» mini review 10468「夏時間の庭」★★★★★★★☆☆☆ [サーカスな日々]
フランス・オルセー美術館20周年企画の一環で製作された、美しい芸術と印象派を思わせる自然を堪能できる感動的な家族ドラマ。母から遺された貴重な美術品を整理する兄妹たちの姿を通して、いつの時代も変わらぬ人の心を描きだす。主演はオスカー女優のジュリエット・ビノシュ。フランス映画の異才、『イルマ・ヴェップ』のオリヴィエ・アサイヤスが監督を務める。スクリーンを彩るコローやルドンの絵画、アール・ヌーヴォーの家具など、色あせることのない本物の重みが印象深い。[もっと詳しく] 誰にでも、思い輝く場所がある。 ... [続きを読む]

受信: 2010/07/13 09:18

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