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2009/04/16

善き人のためのソナタ

製作年:2006年
製作国:ドイツ
監 督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク

人の気持ちが変わっていくは、ほんの一瞬かもしれないが、そうなるにはそれなりの潜在的な理由が積み重なってのことである。ある切っ掛けを持って、それらが一気に発露し、心が動いていくものだと思う。秘密警察“シュタージ”のヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)が変わっていったのは、何も監視対象のドライマン(セバスチャン・コッホ)がピアノで弾いた“善き人のためのソナタ”に感銘を受けたからではない。国家に忠誠を誓った優秀な男が何を得て、何を失ってきたのか、日々の活動の中で懐疑的になってしまったからだろう。善き人とは、一体どんな者なのかという問いかけ。そうした思索を続けることができる世界こそ、自由というものではないか。キャリア的には破滅したが、彼の選んだ道に間違いはないと感じる。

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