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2009/04/05

接吻

製作年:2006年
製作国:日本
監 督:万田邦敏

これは形を変えた「UNloved」(2002)だ。万田邦敏と万田珠実夫妻の共同脚本から生み出された本作品は、前作同様に異形のヒロインを生み出している。「UNloved」の光子(森口瑤子)と「接吻」の京子(小池栄子)は、表面的には勿論差異があるけれど本質的な心象風景は全く同じと言ってよい。ありのままの自分でいられる男性を追い求めて、ついに見つかった時の絶頂感。しかし、至福はわずかな時間しかなく、徐々に開いていく隔絶感。どうしようもなく破滅への道を歩み続ける緊張感。

そんなヒロインの恋愛対象から外れ、見守る立場にしかなれない人物に仲村トオルがキャスティングされているのも、関連性を感じる。彼女たちに共感を覚えるのは難しいが、世間一般の規範だけがすべてでないのだ。万田夫妻が次作でどんなヒロインを創造するのか、非常に興味深い。

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