グラン・トリノ
製作年:2008年
製作国:アメリカ
監 督:クリント・イーストウッド
暴力の連鎖をいかに断ち切るか。その一つの道筋をかつて西部劇や刑事ドラマで暴力の力を遺憾なく発揮していたクリント・イーストウッド自身が演じているから、実に感慨深い。細かな設定には差異があるものの、私はジョン・ウェインの遺作となった「ラスト・シューティスト」(1976)を思い出しました。それは古き良き西部劇の終焉をジョン・ウェイン自身の生涯に重ねた作品。身体はいつか病み衰えていくが、その猛々しい自尊心は滅びることなく若い世代へ継承されていく。その監督はドン・シーゲル。彼はクリント・イーストウッドの代表作「ダーティハリー」(1971)の監督でもある。ジョン・ウェインからクリント・イーストウッドへ確実に受け継がれているものがある。それを今度はモン族というあまりなじみのないラオス移民の少年へ託す。そうしたところに本作品の今日性を感じた。
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