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2009/03/05

チェチェンへ アレクサンドラの旅

製作年:2007年
製作国:ロシア/フランス
監 督:アレクサンドル・ソクーロフ

チェチェンのロシア軍駐屯地にいる孫デニス(ヴァシリー・シェフツォフ)と会うために祖母アレクサンドラ(ガリーナ・ヴィシネフスカヤ)が訪ねてくる。ただそれだけの話であるが、注意深く見ていかないとドンドン取り残されていくタイプの作品だ。例えば、彼女がどこから来てどこへ向かうとしているのか、その地理的感覚が全くつかめないし、日本人の自分からみて、ロシア人とチェチェン人の違いも明確には判断できない。そもそも、こうして祖母が孫に会うというだけで駐屯地に何日も滞在できるのが、一般的なことなのか、それとも特別のことなのか。その前提もはっきりしなく、どうも落ち着きが悪い。そんな中、随所に異質なカットが挿入され、劇中何度もハッとさせられる。例えば、デニス以外の兵士たちの表情をクローズアップで捕らえたショットの多用。何か次のエピソードの繋がるかと思えば、そんなこともない。もう一つ、現地で親しくなったチェチェン人の女性マリカ(ライサ・ギチャエワ)が最後にアレクサンドラを見送る時、すぐに列車と反対方向を向いてしまうこと。一緒に見送った女性たちは列車の方向を向いているのに、それが二回も反復されていて、どうも気になって仕方ない。そうした意味を考えてもすぐに答えは見つからないが、このような違和感が刺激的であるとも言える。

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» 『チェチェンへ アレクサンドラの旅』 Александра [かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY ]
グランドマザー、サン. 80才のアレクサンドラは軍人の孫のデニスに会うためにチェチェン共和国のグロズヌイににあるロシア軍駐屯地を訪れる。アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画にはいつも圧倒的に魅了されるのだけど、毎回その感銘を言葉で表現できなくて。どんな言葉も陳腐に上滑りしてしまい、何も相応に語ることができないの。でも、素晴らしい作品を素晴らしいということだけは書きとめておきたいと今回は思った。この世のものとは思えない幻想的な映像世界がそこに広がっている作品においては、思考を忘れて耽溺するばかり... [続きを読む]

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