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2009/02/05

エレジー

製作年:2008年
製作国:アメリカ
監 督:イザベル・コイシェ

奔放な恋愛遍歴を重ねてきた男が思いもかけず30歳年下の恋人に溺れてしまう葛藤。これまでの生涯で味わったことのない嫉妬心と独占欲。二人の関係を進めることができない切ない想いのすれ違い。この種の物語では、若い恋人に振り回され破滅的な結末を迎えるのが一つのパターンであると思う。

だが、本作品は違う。デヴィッド(ベン・キングズレー)が惹かれていくコンスエラ(ペネロペ・クルス)は、悪女的要素もなく従順に愛を深めていこうとするのだ。彼女を失うことを恐れながら、一方でそれに応える勇気が見いだせないデヴィッド。一線を越えられないもどかしさ。この辺りは、「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」(1982)の寅さんを思い出させます。普通であればそのまま終わってしまうであろう二人に見舞われた人生の悲劇。新たな絆が生まれるラスト・シーンは深い余韻を残します。繊細な心情を高めていくピアノの響きも素晴らしかったです。

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» 『エレジー』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「エレジー」□監督 イサベル・コイシェ □原作 フィリップ・ロス(「ダイング・アニマル」) □脚本 ニコラス・メイヤー □キャスト ペネロペ・クルス、ベン・キングズレー、デニス・ホッパー、パトリシア・クラークソン、ピーター・サースガード、デボラ・ハリー■鑑賞日 1月25日(日)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想> 男と女のと30歳の年の差を超えた愛を描く本作。 大学教授のデヴィッドを演じるベン・キン... [続きを読む]

受信: 2009/02/06 07:27

» 『エレジー』 [ラムの大通り]
(原題:Elegy) ※映画の核に触れる部分もあります。 鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。 -----おっ、やっと賞がらみの映画のお話だね。 これ、主演のペネロペ・クルスが話題になっているんでしょ。 「そう。彼女はすでに ロサンゼルス映画批評家協会賞助演女優賞を受賞。 この賞は、ぼくのイメージでは他のアメリカの映画賞よりも 少し格が上って感じ。 アカデミックというか、アート性が強いというか…」 ----監督はだれだっけ? 「『あなたになら言える秘密のこと』や ... [続きを読む]

受信: 2009/02/07 11:07

» エレジー を観ました。 [My Favorite Things]
なんとも切ない作品でした…。 [続きを読む]

受信: 2009/02/16 00:14

» エレジー■もし、これがキム・ギドクなら? [映画と出会う・世界が変わる]
この作品はベン・キングズレーとペネロペ・クルスだからこそ成り立った映画である。プレイボーイの年老いた、しかし、老いの恐怖を実感している教授と、彼の教え子である女子大生との恋愛関係(これが恋愛かどうかには異論もあろう)を描いた内容であるが、見終わってみる...... [続きを読む]

受信: 2009/04/15 22:17

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