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2008/07/01

黒い雨

製作年:1989年
製作国:日本
監 督:今村昌平

本作品と同様に被爆後遺症に苦しむ人々の姿を描いた映画といえば、「ヒロシマナガサキ」、「夕凪の街 桜の国」と2007年に製作された作品を思い出す。1989年から2007年へ時間は過ぎていっても、被爆後遺症の問題が解決されていないことを実感させる。“黒い雨”を浴びたことから“ピカに遭った女”という噂が消えず、破談を繰り返す矢須子(田中好子)。そのことが前半、大いに不条理と感じられるが、後半になって、その感情は一転する。噂は噂でなくなるのだ。冒頭の、被爆直後の地獄絵図のような描写も震撼させるが、原爆というものの本当の恐ろしさは、この後半にこそ表されていると思う。矢須子を呆然と見送るしかできない重松(北村和夫)。その無念さが心を激しく打つ。

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