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2008/06/04

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

製作年:2007年
製作国:アメリカ
監 督:ポール・トーマス・アンダーソン

「欲望と言う名の黒い血が彼を怪物に変えていく」という宣伝コピーもあることだし、主人公ダニエル・プレインビュー(ダニエル・デイ=ルイス)について、欲に目のない冷徹で計算高い人物像を予想して見始めたが、どうも違うようだ。確かに、そうした面も持ち合わせているが、そればかりではないと思う。かえって損してしまうような矛盾した行動を取り続けるのだ。どうして、イーライ・サンデー(ポール・ダノ)に対して、意地悪とも言える仕打ちを繰り返すのか。大手石油会社の交渉相手がH.W.(ディロン・フレイジャー)の処遇を話題にしたからと言って、何故、常軌を逸するほどの怒りを見せるのか(二回もその場面が挿入され強調されている)。そもそも、土地買収交渉が有利になるからといって、乳児を一人で育てることができるだろうか。ただお金儲けを目的とするのであれば、マイナスと思えるものばかりだ。その不可解な行為の数々が、ダニエルという男に深い陰影を与えている。そうしなければならないことが、彼の過去に何かあったということを想像させる。ダニエルには、反発よりも哀感を覚えずにはいられない。

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