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2007/08/20

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

製作年:2007年
製作国:イギリス/アメリカ
監 督:デヴィッド・イェーツ

シリーズ5作目にして、もっとも感心した映画になった。ハリー(ダニエル・ラドクリフ)自身が劇中で語っていたとおり、これまでピンチに陥っても、ハリー自身の力というより周囲の仲間に助けられてきた。そのため、物語にカタルシスを感じられず、すっきりしない思いが残り続けてきた。

だが、本作品は違う。クラマックスの攻防は、ダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)が直接的に戦っていたのだが、勝敗を決したのは、ハリーの精神力と決断力によるものであった。これが本作品の主題と見事にリンクしている。

善悪を単純に2極化した戦いでないグレイゾーンを設けたために、とてもスリリングで奥深く感じられた。冒頭から続くハリーの苛立ちは、善悪の境界線を彷徨し続けるために起ってくるのだ。

こうしたところは過去の優れたファンタジーシリーズであるスター・ウォーズやロード・オブ・ザ・リングの各場面を重なって見える。

もっとも印象深いのは、ハリーの父親が学生時代、セブルス・スネイプ(アラン・リックマン)を苛めていたことが明らかになったことだ。人は最初から善でも、悪でもないのだ。生きていく中で、何かに出会い、そのことでどちらかの道へ進まざるを得なくなるのだ。

ハリーにとっては、ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)との戦いがそれに当る。ハリーには知らないことがまだまだたくさんある。戦いの中に掴んでいく真実は、彼をどちら側に進ませるのか。

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» ダニエル・ラドクリフの似顔絵。「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」「トランスフォーマー」 [「ボブ吉」デビューへの道。]
●「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」 原作も未読、映画も「賢者の石」・「秘密の部屋」を流し観ただけで、 いきなり「不死鳥の騎士団」を観たのは、やはり無理があった(笑) 大体、ポッター(ダニエル・ラドクリフ)のファースト・キスの相手も、 ずっとハーマイオニー(エマ・ワトソン)だと思ってましたから・・ お恥ずかしい限りです(汗) でもハーマイオニーは、ポッターの事が好きなんだと感じたんですが、 どうなんでしょうか(あくまでも原作未読者の言う事ですから) 物語の詳しい展開は書けない分、似顔絵を頑張っ... [続きを読む]

受信: 2007/08/20 22:33

» <ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団>  [楽蜻庵別館]
2007年 イギリス・アメリカ 138分 原題 HARRY POTTER AND THE ORDER OF THE PHOENIX 監督 デヴィッド・イェーツ 脚本 マイケル・ゴールデンバーグ 撮影 スワヴォミール・イジャック 視覚効果スーパーバイザー ティム・バーク 音楽 ニコラス・フーパー メインテーマ ジョン・ウィリアムズ 出演 ダニエル・ラドクリフ  ルパート・グリント  エマ・ワトソン    イメルダ・スタウントン  レイフ・ファイン...... [続きを読む]

受信: 2007/08/22 03:09

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