怪談
製作年:2007年
製作国:日本
監 督:中田秀夫
互いを深く愛し合いながらも、親世代の因果応報によって男女が迎える恐ろしい悲劇という話であるが、どうも最後までしっくりこない。
新吉(尾上菊之助)が父・深見新左衛門(榎木孝明)の非道によって苦しめられるというのは分かる。本人の行いによるものでない因縁というところに、ぞっとするような恐怖心が生まれるのだ。
だが、豊志賀(黒木瞳)の方はどうなのだろうか。新左衛門に惨殺された皆川宗悦(六平直政)は、恨みを果たすために実の娘を使ったりするのであろうか。しかも、豊志賀は恋と嫉妬心によって常軌を逸するほどの苦しみを味わうのである。彼女は恨みを晴らす側ではなく、恨みを受けた側のようだ。
勿論、世の中には、自分の思いを最優先にして、自分の子供をその道具としか考えない親もいるだろうから、ありえない話ではない。宗悦が果たしてどんな人物であるか本作品ではほとんど描かれておらず、なんともおさまりが悪い。父の世代の因縁を除いても、充分に愛と裏切りのドラマとして、成り立つように感じられるので、余計にこの前段が余計に感じられるのだ。
尾上菊之助が良かった。さすが歌舞伎役者であり、仰々しく絶叫する場面などでも、品があり説得力があった。視線の動かし方、立ち振る舞い、台詞廻しなど、艶のある演技を見ることができた。
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コメント
尾上菊之助 私も「犬神家」を見て以来 注目してます
出てくるだけで、画面がかわって、あの美しさ清涼感、これからが楽しみですね。
投稿 はる | 2007/08/18 20:50