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2007/06/11

そのときは彼によろしく

製作年:2007年
製作国:日本
監 督:平川雄一朗

恋愛ドラマの秀劣は、恋する者たちの気持ちのすれ違いをいかに設定するかに掛かっていると思う。たとえ現実味がなかろうと、ご都合主義と非難されようとも、この設定がうまく機能していれば、気持ち良く映画の中に入っていける。

その設定を巧みに隠せばミステリー感も増してくるし、その設定に期限を加わればサスペンス感も出てくる。二人が結ばれるにしても、別れ別れになるにしても、すれ違いの設定によって感動の度合いが変わってくる。

ということで、本作品であるが、その設定がうまく機能していない。まず、花梨(長澤まさみ)の病気がこれに相当するが、明らかになるのが早過ぎて、物語の吸引力を失ってしまう。不自然な彼女の行動を分かりやすくする計算なのかもしれないが、これではドラマに深みがでない。

また、花梨が幼なじみであるということを智史(山田孝之)がなかなか気付かないという設定も中途半端。子供時代の回想を前半はもっと押さえて、後半で一気に明らかになれば、かなり印象は違っている。

同じ原作者の「いま、会いにいきます」(2004)はなかなかの秀作であったが、これと比較してみれば、本作品のマイナスポイントが次々に浮かび上がってくる。

つまり、この映画はもっともっと面白く仕上がる筈なのだ。花梨に関して徹底して光が集まってくるように計算された映像のアイディアは素晴らしかっただけに、余計に惜しまれる。

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