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2007/06/04

パッチギ LOVE & PEACE

製作年:2007年
製作国:日本
監 督:井筒和幸

前作「パッチギ」(2004)は井筒監督のキャリアのピークと断言していいくらい素晴らしい出来栄えであった。暴力シーンもたくさん出てくる映画ではあったけれど、テーマと物語が絶妙に噛み合わさっており、とても洗練された印象を抱く。様々な想いがクライマックスに流れる「イムジン河」で収斂されていく様は全く見事なものであった。

その前作と比較すれば、明らかに本作品の完成度は高くない。個々のエピソードは確かに面白いものであるが、バラバラのままであるという感じが拭えない。

ではあるけれど、それをもって本作品をマイナスポイントとするのはどうも違うような気がする。井筒監督は、そんな完成度など全く無視して、自分の撮りたい場面をどんどん作り込んでいったのではないだろうか。本作品にはそういう勢いの良さと力強さを感じる。

最も大切なのは、在日朝鮮人が特攻隊映画の製作会見を見てポロリとこぼす「俺たちのことも語り継いでくれや」という台詞にあるのではないか。在日朝鮮人がいかにして日本で生きてきたか、そのことを伝えてくれる機会は本当に少ない。そうした意味で、本作品は貴重であると思う。

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LOVE&PEACEになっても、結局始まりは暴力シーンなんだよねぇ・・アリランもいいけど、前作でのイムジン河がとっても良かっただけに熱唱なくて残念・・ 舞台は1968年の京都から、1974年の東京に移る。アンソン(井坂俊哉)は息子チャンス(今井悠貴)の筋ジスト... [続きを読む]

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