家の鍵
製作年:2004年
製作国:イタリア/フランス/ドイツ
監 督:ジャンニ・アメリオ
ラストシーンが重く残る。傷害を持つ子供と一緒に暮らしていくということは、一時の情愛や同情からでは続いていかない困難が待ち受けているだろう。15年の時間を経て、主人公ジャンニ(キム・ロッシ・スチュアート)の涙は、その苦難の道を歩んでいこうとする覚悟であった。
それを際立たせるのは、病院で一緒になった同じ障害児を持つ女性ニコール(シャーロット・ランプリング)の存在だ。彼女の述懐は、彼の今後を予兆するものである。
しかし、気になるのは、生まれたばかりの乳児を抱えた妻の存在である。彼は血のつながった息子であるから、ある種の苦悩は仕方なく受け入れなければならないであろう。だが、一度も会ったこともなく、子育てに忙殺される時期に、彼を引き取るということに同意するのであろうか。
そのことも大いに心配のまま、映画は終わっていく。
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