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2007/02/28

父親たちの星条旗

製作年:2006年
製作国:アメリカ
監 督:クリント・イーストウッド

過去と現在が行き来する複雑な構成。そのために時間の経過に関係なく、兵士たちの苦悩が永続していることを見事に表現していると思う。真の兵士は何も語らない。その言葉が重く響く。

それにしても戦時中のアメリカで、あのような秘話があったとは驚きだ。戦時国債を売るために、ひとつの嘘を突き通そうとする。そうした思考法、発想法は現在のアメリカにも通じているものだ。

その欺瞞に対し、キャンペーンに回る3人の兵士たちの反応も、それぞれ分かれていて絶妙な配置となっている。英雄を演じることを積極的に取り組む男、ごまかしに耐え切れず自滅していく男、良心の呵責に耐えながら静かに過ごす男。3人のあり様自体が深い問い掛けになっている。

クリント・イーストウッド監督は、またも力作を生んだ。そのことに感服する。色調を抑えた映像は巨匠の風格を思わざるを得ない。監督自身による音楽が切ない余韻を残しつづける。

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コメント

>真の兵士は何も語らない。その言葉が重く響く。

「蟻の兵隊」でもそうでした。

「硫黄島・・・」より、本作の方が心に訴えるものがあるのは、アメリカ人の視点がきちんと描けているからでしょう。

投稿: マダムクニコ | 2007/03/29 10:36

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