« マンダレイ | トップページ | 阿修羅城の瞳 »

2006/11/16

リバティーン

製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:ローレンス・ダンモア

プロローグでの「初めに断っておく。諸君は私を好きになるまい」というロチェスター伯爵(ジョニー・デップ)の言葉。逆に言えば、私のことを嫌いにならないで欲しいという真摯な訴えではないか。

この伯爵が何故に放蕩の限りを尽くすのか。ひたすら破滅の道を歩んでいくには、現実社会の深い絶望があることが窺えるが、詳しく描写されていないため、彼に感情移入することはできない作りになっている。

チャールズ二世(ジョン・マルコヴィッチ)の政治的危機を救った演説。本作品の見せ場になっているが、唐突な感じが否めない。それまで国王の期待を裏切り続けていたのはなんだったのか。

彼は人々の驚きの顔を見たいという刺激をどこまでも追い求めていたのか。酷評されていた若い女優バリー(サマンサ・モートン)に、ひとり目をかけて熱心に演技指導することも、恋愛感情よりその性癖からだろう。

|

« マンダレイ | トップページ | 阿修羅城の瞳 »

製作年:2004年」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: リバティーン:

« マンダレイ | トップページ | 阿修羅城の瞳 »