クライシス・オブ・アメリカ
製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:ジョナサン・デミ
不利益をもたらす政治家を暗殺という手段で排除してきた歴史。しかも、暗殺の実行犯として報道される人物には数々の疑問が残されている。そこには、陰謀を企てる巨大な闇の勢力を感じさせて、得体の知らない薄気味悪さが残る。
本作品には、そのアメリカ的思考が色濃く反映されたものになっている。洗脳という手段がどこまで実現性のあるものなのか、素人の自分には判断はつかない。
だが、それに実用性があるとすれば、進んでそれを利用しようとする勢力がいることは大いにあり得ることだと感じさせる。
メリル・ストリープの悪役ぶりが圧巻。単に憎々しいというだけでなく、自分の理想の実現に手段を選ばない非情ぶりや、息子を支配化において愛するという異形ぶりが混在する複雑な人物像を造形している。
洗脳の後遺症に苦しむデンゼル・ワシントンやリーヴ・シュレイバーに対することで、より鮮明に存在感を発揮させる。
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