おわらない物語 アビバの場合
製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:トッド・ソロンズ
自分の望む未来を、周囲の反対に負けず貫き通すことの困難さ。例え、家族といえども、個々の人間の意志をぶつけ合う関係であることに変わりはない。
アビバには子供をたくさん持ちたいという明確な夢があったのだが、母の説得によって潰えてしまう。その苦さがひとつ。
8人の女性が演じるアビバは様々な挫折や苦難に見舞われるが、新たな出会いを重ねることによって安らぎを取り戻していく。
ここで気になるのは、自殺した従姉の葬儀で挨拶するマーク(マシュー・フェイバー)の姿。そして、不思議な旅の末にたどり着いたママ・サンシャイン(デブラ・モンク)の家で出会う様々な障害や虐待を受けた子供たちの存在。
この二者の対比によって、挫折や困難に直面したとき、孤独では押しつぶされてしまい、仲間がいれば笑顔を取り戻せることを訴える。
アビバに中絶を促す母(エレン・バーキン)の異様な迫力や中絶医師を射殺するアール(スティーヴン・アドリー=ギアギス)の不確かな心情など、人物造形が複雑で奥深い。
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