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2006/07/10

天空の草原のナンサ

製作年:2005年
製作国:ドイツ
監 督:ビャンバスレン・ダヴァー

本作品に惹かれるのは、モンゴル遊牧民の暮らしぶりを興味深く知ることができるからであろう。ゲル(遊牧民のテント)の解体やチーズを作る過程など初めて学ぶことも多い。

それらはありがちな牧歌的郷愁を誘うものでなく、現在の社会状況と呼応しながら、いかに今の時代を暮らしているのかが克明に描かれているから一層心に強く残る。

犬についての話題も、遊牧民たちの生活が大きく変わってしまっている実情の一端である。単に、犬を飼いたい、飼わせないという問題だけではないのだ。

そして、主人公ナンサ(ナンサル・バットチュルーン)がなんと愛らしく存在していることか。母親から家事の手伝いを言いつけられても、素直に働く姿がとても好ましい。両親の情愛もヒシヒシと伝わってくる。

どこまでも続くモンゴルの大草原をとらえた映像も秀逸だった。

プロローグの輪廻転生の逸話で、天と地の境界線を暗示させる山の描写が胸に強く焼き付く。

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コメント

こんにちは♪
草原に暮らす家族の何気ない日常を描いているに過ぎないのになぜかストレートに私の心に入ってきて見ている間中涙が止まらなかったのです。
自分でも不思議でした。

投稿: ミチ | 2006/07/10 08:14

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