復讐者に憐れみを
製作年:2002年
製作国:韓国
監 督:パク・チャヌク
パク・チャヌク監督の復讐3部作、本作品と「オールド・ボーイ」(2003)、「親切なクムジャさん」(2005)に共通しているのは、シリアスで残虐な場面であっても登場人物たちの調子の外れた動きに思わず笑いを生じるところである。ブラックユーモアの本質が遺憾なく発揮されている。
最初は登場人物たちの関係が理解できず、ドラマについていくのがやっとであった。それを乗り越えると一気に惹きつけられてしまった。
復讐が復讐を生む終わりなき連鎖。ひとつの愛がひとつの死を呼び起す不毛性。もう二度と元には戻れない罪の行為。重苦しい余韻が鑑賞後に残り続ける。
「ほえる犬は噛まない」(2000)や「リンダ リンダ リンダ」(2005)などでコミカルな演技が印象深いペ・ドゥナ。本作品ではそのイメージを覆す役柄で驚いた。こういう顔ももっているのだと感慨深く感じさせる。
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