鉄人28号
製作年:2004年
製作国:日本
監 督:冨樫森
自分を信じて進め。父が息子に残した言葉がそのまま本作品のテーマになるのであろう。中盤で、正太郎(池松壮亮)が鉄人の前で呟く「僕にできるのであろうか」という不安の言葉。突然の大任に戸惑い迷うのは仕方のないところである。
だが、物事はやりつづけることによって、完璧ではないかもしれないが、いつしかできるようになるものなのだ。そのことを信じられるかどうかも自分の実力。
原作に特別の思い入れもなく、元々のファンが抱くようなノスタルジーもない。2005年に公開された新作映画として見た場合、あまりにもドラマ展開が乱暴であると感じる。
幼少の者が巨大ロボットを操作するということ。その必然性がドラマのリアリティを生む筈だ。本作品ではあまりに根拠薄弱だ。
ロボットアニメとして後に続く「機動戦士ガンダム」や「新世紀エヴァンゲリオン」などではその辺がしっかりしているため、余計に弱く感じる。
そして、父を亡くした正太郎と息子を亡くした宅見零児(香川照之)との闘いにも、もう少し意味あるものにできなかったのか。擬似親子として反発し、それが正太郎に成長に繋がるというドラマを予感させたが、全く外れてしまった。
そもそも宅見の犯行の意図が不明瞭。現在の社会を抹殺し、何を築こうとしていたのか全く分らない。
田中麗奈や妻夫木聡が1シーンだけゲスト出演しているのには驚いた。
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コメント
こんばんは!
いつもありがとうございます!
TB出来ないんです、、、
cocolog-nifty、最近全体的に出来ないようなんです。
2回してみたのですが、ダブっていたら、ごめんなさい。
投稿: 猫姫少佐現品限り | 2006/06/20 20:22
TBありがとうございました。
せっかくの大作なのですから、もっと大人の鑑賞に堪えられる作品に仕上げて欲しかったですね。
投稿: ケント | 2006/06/21 13:10