オオカミの誘惑
製作年:2004年
製作国:韓国
監 督:キム・テギュン
父親の死。都会での生活。失恋。ヒロイン、チョン・ハンギョン(イ・チョンア)には辛いことばかり相次いで起る。そのことで心定まらず、茫然としてまま日常を過ごしている。
そんなぱっとしない彼女が、他の女性から喚声が上がるような人気者の男子達から好意を抱かれる。この辺りは、いかにも女性コミックらしさが溢れる展開だ。ひとつの願望が実現されており、男女に関わらず大いに共感を呼ぶのかもしれない。
問題は、それを受けてヒロインが実に優柔不断な態度を取り続けることだ。自分の行動が両者をいかに傷付けているのか。その気配りと想像力がなく、無垢というよりあまりに無責任すぎると感じる。どうも観ていてイライラするのだ。
三角関係。血縁。難病。メロドラマの基本要素がずらり並んでいるが、その使い方に工夫が足りない。血縁も難病も中盤で簡単に披露されてしまう。もっと巧く隠して最後の最後で明らかになる展開にしないと、ドラマが盛り上がってこない。感情が映画に同調せず、泣き続ける登場人物たちに興醒めしてしまう。
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