« オオカミの誘惑 | トップページ | ドア・イン・ザ・フロア »

2006/05/12

恋は五・七・五

製作年:2004年
製作国:日本 
監 督:荻上直子

文系の甲子園ものと言えば「ロボコン」(2003)を思い浮かべる。同じような話の構図となっているが、本作品はリアリズムというよりも誇張した人物設定となっており、コメディー色が強められている。そこは観客の嗜好によって評価の分れるポイントだと思う。映画製作者は意識的にそんな選択をしているので、現実味がないと批判しても仕方がないであろう。

笑いを狙った台詞や行動はそれだけ取り上げると非常にありふれたものであり、正直笑えないものも多々ある。だが、特徴的なのは、それらが2度、3度と繰り返し登場してくることだ。この反復が微妙な味わいを生んでおり、後半になるとすっかりその世界に取り込まれてしまう。

主人公高山治子(関めぐみ)は武道の達人で物事に動じない性格のように一見感じられる。帰国子女として周囲に馴染めず、超然としているのだが、自分に自信が持てないでいる。強制的に俳句部に入部させられ、嫌々ながらも部活動を続けていたのは、自分の中で確固たるものが存在していなかった。それは彼女だけでなく、他の部員4人も同じ事であった。俳句甲子園を通して、確かな何かを見つけていき、活き活きとした人生を歩み始める。

それに呼応する形で、猫を探し続ける認知症気味の老人(柄本明)が配置されているのではないだろうか。

|

« オオカミの誘惑 | トップページ | ドア・イン・ザ・フロア »

製作年:2004年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59722/10029010

この記事へのトラックバック一覧です: 恋は五・七・五:

» 『恋は五・七・五!』 [ラムの大通り]
-----五・七・五って俳句のことだよにゃ。 そんなものが映画になるの? 「鋭い!....ってあたりまえか.....。 この映画は『バーバー吉野』で話題になった 女性監督・萩上直子の新作。 舞台は2年後に迫った統廃合に揺れる、とある高校。 我が校の名を残したいと願う校長は悲観してばかりいられないと、 俳句甲子園への出場を決める。 ところが急ごしらえの俳句部に集まったのは なかば強制的に入ることとなった帰国子女の女子高生・治�... [続きを読む]

受信: 2006/05/12 09:51

» 映画「恋は五・七・五!」 [ミチの雑記帳]
映画「恋は五・七・五!」 ★★★☆ 甲子園といえば高校野球のメッカだが、とにかく「甲子園」と名付ければ高校生たちの熱き戦いを表すことになるらしい。 「ダンス甲子園」もあり、「マンガ甲子園」もあり、そしてこの作品はなんと「俳句甲子園」! ストーリー:統廃合を控えた松尾高校の校長は、なんとか後世に「松尾」の名を残したいと思い、俳句甲子園への出場を決める。5人1組の出場メンバーに選ばれたのは帰国子女の治子、体型が原因でチ... [続きを読む]

受信: 2006/05/12 16:34

» 恋は五・七・五!(DVD) [ひるめし。]
俳句なんてジジイのうわ言、ババアのたわ言!? CAST: 関めぐみ 他 ■日本産 105分 男子高校生がシンクロ!?の「ウォーターボーイズ」、女子高生がジャズ!?の「スウィングガールズ」、ブルーハーツを演奏!?の「リンダリンダリンダ」、ロボットコンテスト!?の「ロボコン」(ロボコンだけ未見) 最近日本の映画の青春ものって「高校生と高校生がやらないようなジャンル」がヒットするみたい。 今度は高校生+�... [続きを読む]

受信: 2006/05/13 07:32

» 恋は五・七・五! 全国高校生俳句甲子園大会 [まつさんの映画伝道師]
第98回 ★★★☆(劇場) 「映画には    できないジャンル          ないかもね」  この映画はタイトルが示すように「俳句」がテーマだ。しかも「俳句バトル」。  そんなものが果たして映画になるのか?  これがすこぶる面白い。百聞は一....... [続きを読む]

受信: 2006/05/14 07:25

« オオカミの誘惑 | トップページ | ドア・イン・ザ・フロア »