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2006/04/18

MY FATHER マイ・ファーザー

製作年:2003年
製作国:イタリア/ブラジル/ハンガリー
監 督:エジディオ・エローニコ

1985年6月。ブラジルのマナウスでヨゼフ・メンゲレのものとされる白骨死体が発見される。彼はヒトラー政権の下、アウシュヴィッツ収容所で残酷な人体実験を繰り返し戦犯となるが、南米を中心に長い逃亡生活を送っていた。それを見つめる息子へルマンは8年前に父と会ったことを思い出すが…。

「わしは人間を一人も殺したことがない」。父メンゲレ(チャールトン・ヘストン)はきっぱりと言い切る。アウシュヴィッツ強制収容所で数々の人体実験が行われた理由の一端がそこで分る。例えば、科学実験などで蛙や鼠を使ったとしても、一般的には虐殺とか非道の行為とは感じないし、それで非難を受けることはないであろう。

つまり、メンゲルはユダヤ人を全く人間扱いしておらず、実験動物とみなしているのだ。人種差別というレベルを超えている。それを信じて疑わない者に、何を説いても馬耳東風なのであろう。全く恐ろしいことだ。

そんな父と対峙する息子へルマン(トーマス・クレッチマン)であるが、うまくいかず父の前から逃げるように疾走する場面が2度もある。巨大な壁のような父に激しい情念をぶつけても、びくともせず反対にはねかえされてしまう。その無念の走りだろうか。

ヘルマンが生き残ったユダヤ人女性から凄まじい憎悪を浴びせ掛けられる。宿命とはいえ、あまりに過酷である。胸が張り裂けそうな感じを受ける。

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受信: 2006/04/18 07:03

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