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2006/04/24

疾走

製作年:2005年
製作国:日本
監 督:SABU

干拓地である地域を“沖”と呼び、もとから住居している地域は“浜”と称されている町が西日本にあった。“浜”の人々は“沖”を蔑み近寄ろうとはしなかった。“浜”で両親と優秀な兄とで暮らすシュウジは、幼い頃、“沖”のヤクザもの、鬼ケンとその愛人アカネに助けられたことがあったが…。

誰かを守ろうとする行動は、たとえ正しくない選択をしてしまったとしても、観る者に熱い感情を呼び起す。そんな少年の悲愴さは蜷川幸雄監督の「青の炎」(2003)を想起させる。

コメディー色を取り除いているが、状況がどんどん悪化していき、出口を探し求め走り続ける主人公シュウジ(福原秀次)の姿をみると、いかにもSABU監督らしいモチーフであると感じる。救いようのない話ではあるが、最後に希望を抱かせるため静かな余韻を残します。

神父の豊川悦司が語る宿命と運命の違いには感じ入った。人間は必ず死んでいく。これが宿命。死んでいくまで、いかに生きていくか。これが運命。宿命は変えることができないが、運命は変えることができるのだ。

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