ダンシング・ハバナ
製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:ガイ・ファーランド
1958年、18歳のケイティは父親の転勤により、家族でキューバのハバナに引っ越してくる。大学進学を目指す彼女は勉学に時間を忘れ学校から帰宅するバスに乗り遅れてしまう。仕方なく歩いて戻る途中、キューバ音楽に合わせて踊る人々に目を奪われる。その中に彼女の住む高級ホテルで働くハビエルを見つけるが…。
なりたい自分になる。それは簡単なようで実は難しいことなのだ。自分がそれまで安住してきた世界を捨てなければならないという岐路に立たされるからだ。その一歩を踏み出すことは恐怖である。それを乗り越えられるかどうか、本作品はダンスに託して描いている。
ケイティ(ロモーラ・ガライ)は父の転勤によって望まぬハバナで生活することになる。そこで彼女は不機嫌に家族と接することで自分の気持ちを表そうとする。本当にハバナで生活したくないなら、もっと積極的な行動をとるべきであろう。こうした彼女の幼さを見せてドラマはスタートする。
そんな彼女の成長を促す契機となったのはダンスであった。それまで見てきた父と母の社交ダンスとは全く違う情熱的なダンス。異文化に接して彼女の殻が音を立てて壊れていく。ハビエル(ディエゴ・ルナ)とダンスすることで、彼女の生きているアメリカ人社会と地元で生活するキューバ人社会が交差していく。異文化の衝突はかくも激しく美しい。
本作品で特徴的なのは、ケイティの家族が問題を生じても深刻なトラブルにならず許し合う関係であるところだ。彼女と父、妹、母が謝る、謝れるという場面が反復される。ケイティの家族の絆がいかに強いか感じる。
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コメント
TBありがとうございます。
本当にいい映画でしたよね!
内容というよりは
雰囲気とか音楽とか
役者の感情移入とか
とても満足で、
あっさりと見れました。
またTB機会あればよろしくお願いします。
投稿: サルグラ | 2006/03/18 12:25