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2006/03/07

ポーラー・エクスプレス

製作年:2004年
製作国:アメリカ 
監 督:ロバート・ゼメキス

クリスマスイブの夜。クリスマスを信じないと思いながらベッドに入った少年がいた。真夜中目前の11時55分、少年の耳に地鳴りのような轟音が響く。驚いた少年が窓辺から見たものは、雪の中を走っている巨大な蒸気機関車だった。少年は家の前で停まった機関車に駆け寄っていくが…。

「ポーラー・エクスプレスの行き先が問題ではない。乗り込むと決意したことが大切なのだ」。最後に車掌が少年に語るこの言葉が重く響く。サンタクロースを信じる、信じないとのありきたりなドラマでなく、より普遍性を感じるのはこのためであろう。夢。理想。可能性。なんでもよいのであるが、それを信じるからと言って全てが叶うとは限らない。大事なのはそれを信じて行動することなのだ。

少年が少女に「それは確かかい」と問い掛ける場面が繰り返し登場する。少年の他者を信頼できない性格がこのことで分ってくる。少女はその問い掛けを最初に受けたときに、大いに迷うのだが、二回目の時には力強く「間違えない」と答える。この質問の反復の中で少女のリーダーとしての資質が大いに高められたことも分ってくる。この辺がなかなか巧い。

乗車券もなかなか印象深く使われている。子供達のそれぞれに足りないところ、この旅を通して学んだものの象徴になっている。

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