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2006/03/17

男たちの大和 YAMATO

製作年:2005年
製作国:日本 
監 督:佐藤純彌

2005年4月、鹿児島県枕崎の漁港。老漁師の神尾のもとに内田真貴子と名乗る女性が訪ね、60年前に沈んだ戦艦大和が眠る場所まで船を出してほしいと懇願される。一度は断った神尾だが、彼女が大和の乗組員・内田二兵曹の娘と知り、目的の場所へと走らせることになった。神尾もまた大和の乗組員だったのだ…。

大和の沈没地点へ向かう船上に神尾(仲代達矢)と内田真貴子(鈴木京香)の他に少年が加わっていたのがポイントだった。ストーリーを追うだけなら、二人だけでも支障はなかった筈だ。この少年の存在こそ次世代に戦艦大和の物語を伝えたいという映画製作者のメッセージが込められていると思う。

“死ニ方用意”には万感胸迫るものがあった。死んでいくしか選択肢の残されなかった男たちが何を思っていたのか。この言葉に凝縮されている。「日本の新生にさきがけて散る、まさに本望じゃないか」という若者たちの精神的指導者となった臼淵大尉(長嶋一茂)の言葉が重々しく響く。

その死ぬべき運命にあったはずなのに、なんの因果か生き残ってしまった者がいる。記念式典の出席など断り、心の傷として一人じっと耐え忍んできた神尾。仲間とは連絡を一切絶ち、孤児を11人も育て上げる内田。彼らの戦後の生き方が対称的で際立っている。その二人の人生が再度交差する神尾と真貴子の出会いはまさに宿命的だった。

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