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2006/03/30

THE 有頂天ホテル

製作年:2005年
製作国:日本 
監 督:三谷幸喜

大晦日を迎えた“ホテルアバンティ”では、ホテルの威信がかかった年越しカウントダウンパーティーの準備で大忙しだった。これを無事終えることが副支配人の新堂に課せられた責務であった。ところが、思いも掛けないトラブルが次々と発生。新堂は機転を利かせて対応するのだが…。

“謹賀新年”の垂れ幕が“謹賀信念”と誤って書かれるエピソードが冒頭に出てくる。この“信念”が揺れている人物たちが本作品の中にたくさん出ている。最も目立つのは歌手の道を諦め故郷に帰ろうとするベルボーイ憲二(香取慎吾)であるが、副支配人新堂(役所広司)、客室係ハナ(松たか子)、国会議員武藤田(佐藤浩市)たちも自分の人生に迷いを生じていた。この誤字が本作品のテーマになっている。

三谷幸喜の作品をすべて見ているわけではないが、概ねその世界の秩序を乱す者と正す者との攻防を笑いの本筋にしていることが多いと思う。本作品で特徴的だと思えるのは、秩序を正す側であると思わせる新堂が、別れた元妻(原田美枝子)と再会したことで秩序を乱す側に突如変転していくところだ。この意外性が可笑しい。

ひとつのシーンでメインとなった登場人物の後ろ側で、別の誰か行動したりしている。それが後々の伏線となっていて、非常に奥深い作品に仕上がっている。2度、3度観ると、初見では気付かない発見がたくさんあることであろう。

個人的には「みんなのいえ」(2001)の八木亜希子と田中直樹のコンビが分らなかったので、2回目を見るときにはこの二人に注目したい。

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コメント

なんだかTBが上手く反映されないようです。
石川喜左衛門さんも書いてましたけど、
ココログのメンテがおかしかったのでしょうかね~

投稿: kossy | 2006/03/31 22:06

こんにちは♪
こちらからのTBが上手く入らなくてごめんなさい。
登場人物が多すぎるきらいはありましたが、三谷さんはこういうのやってみたかったんでしょうね~。
私は2回見たので結構隅々まで見ることが出来ました。

投稿: ミチ | 2006/03/31 23:22

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