世界で一番パパが好き
製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:ケヴィン・スミス
ニューヨークに暮らすオリーは、華やかな音楽業界で凄腕宣伝マンとして大活躍していた。だが、最愛の妻が出産直後に急死してしまう。娘の面倒をみながら仕事を続けようとするが、ストレスが募りマスコミの前で顧客の悪口を爆発させ職を失ってしまう。仕方なく父のいるニュージャージーの実家に戻ってくるが…。
都市は眠らない街とも呼ばれる。昼も夜もなく買い物や食事ができる環境は、自分のしたいことを時間の制約を受けずにこなしたいという者には理想郷であろう。オリー(ベン・アフレック)は、広告の仕事に復帰したいだけでなく、都市生活を謳歌する自由を追い求めているのだ。その自由は本当に掛け替えのないものなのか。そう本作品は問いかけている。そして、何かを諦めることは一つの成長であることも教えてくれる。
プロット自体、特別に珍しいものでなく、結末も最初から分っているようなドラマだ。しかし、個々のエピソードがかなりユニークで面白い。この辺りはさすがケヴィン・スミス監督らしい。キャットやスウィーニー・トッドなどのミュージカル劇の使い方も絶妙だ。
オリーの人物造形も見事。広告屋として心にもないことが考えなしで口に出来るのは一つの才能かもしれないが、激怒すると取り返しのつかない事までしゃべってしまい、2度も失敗してしまう。この辺にキャラクターの一貫性が見られ、映画が奥深くなっている。
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コメント
こんばんは。
キャットを学芸会でやっているときの校長先生のうんざりぶりに爆笑しちゃいましたが、スウィーニー・トッドで失神してしまったのには更にバカ受けしちゃいました(^o^;
なんとなくほんわかと温かい気分になれて、お約束な展開も悪くないですよね。
こちらからもTBさせていただきました。
投稿: chibisaru | 2006/03/20 00:59