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2006/02/28

プライド 栄光への絆

製作年:2004年
製作国:アメリカ 
監 督:ピーター・バーグ

1988年、テキサス州オデッサ。パーミアン高校のアメリカン・フットボール・チーム“パンサーズ”は町全体の熱狂的な期待を一身に背負い、9月のシーズン開幕を前に猛練習に励んでいた。ついに始まったシーズン初戦、序盤は好調なパンサーズだったが、チームの中心選手、ブービーが膝を負傷してしまう…。

ゲインズコーチ(ビリー・ボブ・ソーントン)の言葉が感銘深い。「圧倒的に不利な状況の中で現実に向き合おうと決心すれば、思わぬ力が出てくる」とか、「完璧とは勝利することではない。君たちやその家族、友人たちの関係のことだ。完璧であれば、友達の目をまとも見て失望させていないと自信を持てる。そして、誠実に生きろ。誠実な生き方とはやれることを全部やったということだ。ベストを尽くし澄んだ目と愛情を持ち続けろ。それが出来たら完璧だ」など、静かに胸を打つ。スポーツ・ドラマに惹かれるのは、スポーツだけに留まらず人生全般にも通じる真理の一端を学ぶ事ができるからだ。

諦観しているようなコーチだが、彼も迷いの中にいる。ブービー(デレク・ルーク)の起用については判断に迷い、結果的に彼の選手生命を奪うケガを招いてしまう。彼は様々な後悔や反省を繰り返し、そこから最善の道を探ろうとしている。それが上記のような言葉を生んでいくのであろう。

学生達のエピソードも熾烈で切実であった。特にスター選手だった父と、大事なところでボールを落としてしまう息子ドン(ギャレット・ヘドランド)の葛藤が印象深い。そんな彼らのチャンピオンリングを巡る展開に最後は涙することになる。息子も耐えたが、父親も愛することを学んでいったのだ。

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コメント

TB有難う御座いました♪

中々に見応えのある映画でしたね。
って、満点ですね!
ワタクシは『コーチ・カーター』や『僕はラジオ』ぐらい人物描写が細かいともっと良かったかな~なんて思ったりもしました。
感情移入し易い作りになっていなかったので・・・(^^ゞ

ではでは、これからもよろしくお願いします。

投稿: Aki. | 2006/03/01 03:52

こんにちは。お久しぶりです。
コーチの言葉は、私もとても感銘を受けました。
スポーツドラマでもそれぞれの人間像が描かれていて胸が熱くなりました。
アメフトってルール全然わからなかいのですけど、知らなくても楽しめる作りでしたね。

投稿: chibisaru | 2006/03/02 09:25

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 アメフト映画は実話が多い。ワンパターンになりがちなこのジャンルにありながら、独特の雰囲気によって単なるスポ根ものとは一線を画していた(と思う)。 [続きを読む]

受信: 2006/02/28 21:51

» プライド 栄光への絆 [ぶっちゃけ…独り言?]
6点 (10点満点で採点してます。6点が合格ラインです。) 『コーチ・カーター』がかなり良かったので、同じく実話が元になっている この作品にも期待したのですが・・・ う〜ん・・・まーまーかなぁ。 いえいえ、決して悪くはないんですけどね。 スポ根好きだし。 物足りないと思わせる最大の原因は”人”に対する描き込みが足りないって 事ですね。 状況描写がメインになりすぎていて、物語の中�... [続きを読む]

受信: 2006/03/01 03:46

» #553 プライド 栄光への絆 [風に吹かれて-Blowin' in the Wind-]
監督:ピーター・バーグ 製作:ブライアン・グレイザー 原作:H.G.ビッシンジャー 出演者:ビリー・ボブ・ソーントン 、ティム マッグロウ 、デレク・ルーク 、ジェイ・ヘルナンデス 、ルーカス・ブラック 、ギャレット・ヘドランド 2004年アメリカ H.G.ビッシンジャー原作「フライデー・ナイト・ライツ」の映画化。1988年、テキサス州のオデッサにあるパーミアン高校はアメフトの強豪校。選手たちは、州大会優勝を目指し日々練習にあけくれていた・・・ ただのスポ根ものではありません 選手や監督を取... [続きを読む]

受信: 2006/03/02 09:20

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