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2006/02/05

五瓣の椿

製作年:1964年
製作国:日本
監 督:野村芳太郎

常盤津の三味線弾きで人気絶頂の岸沢蝶太夫は身元不明の素人娘おりうに夢中だった。おりうは際立つ色気で蝶太夫を翻弄していた。ある夜、おりうは蝶太夫とむさし屋の内儀おそのに関係があったことを確認すると、蝶太夫を平打の銀かんざしで一突きにして殺害してしまう。枕許に一片の椿が残されていたのだが…。

第9回みちのく国際ミステリー映画祭の関連イベントで「野村芳太郎の遺産 作品、あるいは人」という追悼ビデオ作品を観た時に、本作品のことが出てきました。野村監督が自ら映画化に向けて力を注いだということでありました。未見の作品だったので気になっていたところ、衛星放送で放映されまして喜び勇んで鑑賞しました。

その期待に応えてくれる力作でありました。“御定法で罰することの出来ない罪”とはいかなるものであるのか。この問題提議が本作品をただの復讐ドラマに留めておかず、奥深い人間ドラマに昇華させている。復讐の行為は自分の望まない別の悲劇を産む。無念は無念としてどこかで切り捨てることが必要なのであろうか。

冒頭の芝居シーンが印象深い。役者でなく常盤津の三味線弾きを見つめるおしの(岩下志麻)。彼女の復讐の念が隣の乳児に伝播し、火がついたように泣きだしてしまう。彼女の異質さが最初に強調されておりました。

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