カーテンコール
製作年:2004年
製作国:日本
監 督:佐々部清
東京の出版社に勤める香織は新鋭女優のスキャンダルをスクープして喜ぶが、そのことで女優が自殺未遂を起してしまい福岡のタウン誌に異動を命じられる。彼女はそこで“懐かしマイブーム”を担当することになった。下関の映画館に出演していた幕間芸人について書かれた読者のハガキを香織は見つけるが…。
拭い去れない後悔。その時はベストと思った判断も、時間が経てば間違いではという思いが募ってくる。それが知らぬ間に心の奥底に散り積もっていく。香織(伊藤歩)はこの取材を通して過去と向き合い、散り積もった後悔に改めて気付く事になる。もし、東京で仕事を続けていれば、それに触れることもなく一生を過ごす事になったかもしれない。左遷と思えることも、見方を変えれば彼女にとっては幸運とも言えるであろう。
ドラマの展開が中盤から後半にかけて間延びしているように感じる。これは香織のジャーナリストとしての未熟さからくるものであろう。彼女の取材方法、時間の使い方などもっと違う形があるのでは思わせるのだが、その回り道が彼女の成長に繋がっていく。
現代の安川修平を誰が演じているのか、エンドクレジットを見るまで分からなかったが、井上堯之だったのか。このキャスティングが絶妙であった。唄う歌の味わい深さ。笑顔の温かさ。プロの俳優では出しえない素朴な存在感。画面の中で際立っている。
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この記事へのトラックバック一覧です: カーテンコール:
» カーテンコール/伊藤歩、藤井隆、鶴田真由、奥貫薫 [カノンな日々]
松竹がこの作品を東宝の「三丁目の夕日」にぶつけてきたのは失敗?それとも相乗効果を期待したのか?期待し過ぎたつもりはないけど、ワタシ的にはハズレました。でも隣のオジサンはボロボロと泣いて膝掛けで涙を拭われてましたから、年齢層によって評価がわかれるかもしれま....... [続きを読む]
受信: 2006/01/31 21:51
» カーテンコール@シネスイッチ銀座 [ソウウツおかげでFLASHBACK現象]
プログラム・ピクチャー時代末期の昭和40年代前後、下関の映画館・みなと劇場にて幕間芸人を務めていた安川修平とその娘の美里の確執と和解を描く。取材を通して二人を見つめた香織とその父・達也もまた距離を縮める。
在日朝鮮人問題に大きく関わる作品だった。修平は在日... [続きを読む]
受信: 2006/01/31 22:36
» 「シビアな問題」は必要だったのか?◆『カーテンコール』 [桂木ユミの「日々の記録とコラムみたいなもの」]
11月15日(火)TOHOシネマズ木曽川にて
香織(伊藤歩)は東京の出版社で、写真週刊誌の契約記者として働いていた。スクープ写真をモノにし、これで正社員になれると思って喜んでいたのも束の間、写真を撮られた女優が自殺未遂を起こし、それがきっかけで故郷の下関に近い....... [続きを読む]
受信: 2006/01/31 22:46
» 『 カーテンコール 』 [やっぱり邦画好き…]
映画 『 カーテンコール
』 [ 試写会鑑賞 ]
2005年:日 本 【11月12日ロードショー】 [ 上映劇場
]
監 督:佐々部清
脚 本:佐々部清
カーテンコールメイキング 佐々部清監督と昭和ニッポンキネマ
[ キャスト ]
伊... [続きを読む]
受信: 2006/01/31 23:14
» [ カーテンコール ]またもや昭和の香りのする映画 [アロハ坊主の日がな一日]
[ カーテンコール ]@銀座で鑑賞。
[ ALWAYS 三丁目の夕日 ]に引き続き、またもや昭和の
香りのする映画。[ カーテンコール ]は映画と映画の幕
間(まくあい)に形態模写をやったり、ギターを弾いたり
して、お客を楽しませる芸人「幕間芸人」の人生をひも解
くものがたり。
昔の地方の映画館って、少し時期遅れの作品を2本上映す
るのが普通だった。だから「幕間芸人」っていう仕事もあ
ったのだろう。でも、2本のうち片方は必ずマイナー作品
だったのを思い出す。小・中学生の時... [続きを読む]
受信: 2006/01/31 23:59
» 『カーテンコール』 [ラムの大通り]
----これって映画黄金期の頃にいたと言われる幕間芸人の話でしょ?
またまた、泣いたんじゃニャいの?
「ぼくもそう覚悟していたんだけど、
涙腺が緩みはしても涙がこぼれるまでにはいかなかったな」
----おやおや意外だニャ。涙もろいはずなのに。
「それはおそらくこの映画が、
いろんなテーマを詰め込みすぎていたからじゃないかな。
想像していたのとはかなり違ったしね」
----じゃあ、エピソードも多... [続きを読む]
受信: 2006/02/01 00:06
» 「カーテンコール」 [元・副会長のCinema Days]
同じく昭和30年代を扱った「ALWAYS 三丁目の夕日」が大仰なファンタジー映画(内実は陳腐な人情劇)でしかなかったのに比べ、映画黄金期から昭和40年代以降の衰退期(そして現代)までを幕間(まくあい)芸人の半生を通して描いた本作の方がカツドウ屋としての“こころざし”は高いと言わねばならない。
確かに難点はある。狂言廻しになる出版社の契約記者(伊藤歩)とその周りの登場人物はどうも薄っぺらだ。そして何より取材対象の芸�... [続きを読む]
受信: 2006/02/04 18:13
» カーテンコール [toe@cinematiclife]
昭和30年代から40年代にかけて、映画の休憩時間に歌を歌ったりする芸人さんがいたのですね。 私、そんな人の存在すら知らなかったよ・・。 これは、そんな芸人さんの昔と今を描いているお話。 その背景にある人の人情や悲しさを描いた話ではあるけれど、全体的に物足りなさが残った作品だった。 <STORY> 橋本香織(伊藤歩)は、大手出版社の記者。 彼女が長い間張り込んでモノにした大物議員の不倫記事で昇進を狙... [続きを読む]
受信: 2006/02/05 01:13
» カーテンコール [映画でお喋り♪猫とひなたぼっこ]
私が 佐々部監督を知ったのは
『 半落ち 』の舞台挨拶でだった。
普通の舞台挨拶は 映画が始まる前に お話をされて その後 次の場所へ移動・・
というあわただしいものだけれど
この時は 試写会終了後 観客を見送って 握手までしてもらえる・・という豪華なものだった。
(ちなみに このときのゲストは ほかに寺尾 聡 さん、 伊原 剛志 さん、 原作の 横山 秀夫さん♪)
詳しい話は 映画を... [続きを読む]
受信: 2006/02/07 09:15
» 『カーテンコール』 [京の昼寝〜♪]
お父さん、あなたの昭和は幸せでしたか?
■監督・脚本 佐々部 清■原案 秋田光彦■キャスト 伊藤 歩、藤井 隆、藤村志保、鶴田真由、奥貫 薫、夏八木 勲、田山涼成、津田寛治、井上堯之、橋 龍吾、伊原剛志、水谷妃里
□オフィシャルサイト 『カーテンコール』
東京の出版社で働く香織(伊藤 歩)は、雑誌に掲載した大物政治家のスキャンダル写真が原因で福岡に異動することになった�... [続きを読む]
受信: 2006/02/13 23:25
コメント
ごめんなさい。
間違えたところにTBしてしまいました。m(_ _)m
(後で正しい方にもTBしましたが…)。
お手数ですが削除の方、
よろしくお願いします。
投稿: えい | 2006/02/01 00:09