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2006/01/12

ヒトラー 最期の12日間

製作年:2004年
製作国:ドイツ 
監 督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル

1942年。ユンゲは数人の候補の中からヒトラー総統の個人秘書に抜擢される。1945年4月20日。ドイツ軍はソ連軍に追い詰められていた。ヒトラーは身内や側近と共に首相官邸の地下要塞へ潜り、ユンゲもあとに続く。正常な判断力を失ったヒトラーは惨状をさらに悪化させてゆくのだが…。

いかにして敗北を認めるのか。いかにして戦争を終結させるのか。その困難さ。同じ第二次世界大戦の敗戦国である日本の状況は岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」(1967)に詳しい。現実的な状況を認識することなく精神論で対抗しようとする様は愚かしい。

ヒトラーの為政者として失格だと思うところは、市民や負傷兵を全く顧みなくなったところだ。大儀の前で市民の犠牲もやむなしと言い始めたりするのは、危険な兆候だと思う。こうした犠牲の上に築かれたものは何も意味がない筈だ。

最後の呟かれる「若さは理由にはならない。きちんと目を開いていれば分かって居た筈だ」というユンゲの言葉が重く響く。そして、あれだけ権力の中核にいて、ユダヤ人虐殺のことを知らなかったのか。そのことに改めて驚嘆する。

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コメント

こんにちは。TB返していただきありがとうございました。
戦争が、いかに狂気を作り出していくか、いかに人々の目を見えなくさせているのか・・・ラストのユンゲの言葉がずっしり来ます。
戦後60年、「ヒトラー」や「白バラの祈り」のような映画を作るドイツ。かたや日本はどうなのかなあ。目は開いているのだろうか?と考えてしまいます。

投稿: カオリ | 2006/03/21 10:50

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