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2005/12/13

アナーキスト

製作年:2000年
製作国:韓国
監 督:ユ・ヨンシク

1924年の上海大虐殺で家族を失った少年サング。復讐のため破壊活動を行い公開処刑されることになるが、義烈団の団員たちに救われそのまま彼らと生活を共にする。彼らは洗練された服装で大きな仕事の前には記念写真を撮ったり、仕事の後にはワインやビールでパーティーに参加したりしていたが…。

自分たちの理想に向かって、いまやっていることは正しいのだろうか。ハン(キム・サンジュ)が後半で呟くこの言葉が重く響く。祖国独立を掲げて戦っている筈なのに、いつしか活動資金確保のために麻薬の取引現場を襲撃することになってしまう。日々、目標に向かって懸命に頑張っているつもりでも、いつしか手段を守るための仕事になってしまうことがある。常日頃から何の為にこの仕事をしているのか、振り返ることが大切なのであろう。

大仕事に取り掛かる前に、全員で記念写真を撮るシーンが繰り返させる。よくよく考えてみると組織全員の顔写真が明らかになってしまい、非合法活動としてはあまり巧い儀式とは言えないだろう。実際に本作品でも捜査に利用されてしまっている。だが、区切り区切りでいいアクセントになっているし、感傷的な思いが広がる。

本作品のマイナスポイントは、ドラマが起承転結の“転”ぐらいから始まった感じで、それまでの主人公達の背景が感じられないこと。本作品はサング(キム・イングォン)が義烈団に入るところから始まり彼の成長ドラマを主軸となっているはずだが、視点が散漫でまとまりがない。少なくともサングと写真館の娘リンリンとの恋の過程をもっとじっくり描くべきだ。その為、クライマックスの時計のエピソードが生きてこない。

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?ジェネオン エンタテインメントアナーキスト    舞台は1924年の租界地・上海。チャン・ドンゴン(セルゲイ役)含め、5人のアナーキスト?(無政府主義者)たちの愛と希望、そして裏切り・絶望を描いたアクション・ムービー。監督はユ・ヨンシク。2000年製作... [続きを読む]

受信: 2006/01/17 07:59

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