愛の神、エロス
製作年:2004年
製作国:アメリカ/イタリア/フランス/中国
「エロスの純愛~若き仕立屋の恋」
監 督:ウォン・カーウァイ「エロスの悪戯 ペンローズの悩み」
監 督:スティーヴン・ソダーバーグ「エロスの誘惑 危険な道筋」
監 督:ミケランジェロ・アントニオーニ「エロスの誘惑~危険な道筋」
「若き仕立屋の恋」。1963年の香港。新米の仕立屋チャンは有名な高級娼婦ホアのもとへ仮縫いにやって来たが…。「ペンローズの悩み」。1955年のニューヨーク。広告クリエイターのペンローズは一人の美女が登場する奇妙な夢に悩まされるが…。「危険な道筋」現代のトスカーナ地方。クリストファーは妻クロエとの関係に行き詰まりを感じていたが…。三人の巨匠監督が“エロスの純愛”をテーマにしたオムニバス。
三作品の中で一番面白かったのはS・ソダーバーグ監督のもの。直接的にはエロスとあまり関係なさそうであるが、話の展開を気に入っている。短編映画として収まりの良い話だった。幕切れで繰り返される紙飛行がエロスを象徴しているとも感じられた。
W・カーウァイ監督の作品が最も濃厚なエロスを感じる。そのまま「花様年華」(2000)や「2046」(2004)に繋がっていく世界であった。ホア(コン・リー)は鏡を見る場面が何度も続くが、落ちぶれていっても自分の矜持を失わない気高さを感じさせました。
やっぱり問題は、M・アントニオーニ監督の作品だ。難解だったと終ってしまってはつまらないので、色々と考えをめぐらせてみるが、この限られた時間では、説明不足と言わざるを得ない。
この3つのエピソードを結びつけるロレンツォ・マットッティの絵画とカエターノ・ヴェローソの音楽が素晴らしかった。
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コメント
こんにちは♪
私のお気に入りはウォン・カーウァイ監督作品です。
濃密すぎるエロスにむせかえるようでした。
これで一本の映画が撮れないかなぁと思いました。
一番記憶にないのがソダーバーグ作品なんです(汗)
アントニオーニ作品はお国柄かあっけらかんとしていて、エロスと呼ぶにはあまりに開放的だなぁと思いました。
投稿: ミチ | 2005/12/08 20:16