« ライフ・アクアティック | トップページ | トラフィック »

2005/12/24

王は踊る

「王は踊る」★★★★(BS)
2000年ベルギー フランス ドイツ
監督:ジェラール・コルビオ
出演:ブノワ・マジメル ボリス・テラル
   チェッキー・カリョ コレット・エマニュエル

5歳で国王となったルイ14世。14歳になった今も政治の実権は母とその愛人に握られていた。ルイは音楽とダンスに情熱を傾け、音楽家にして舞踏家のリュリの創り出す音楽に魅せられていた。リュリも聡明で美しいルイに特別な感情を抱き始める。そして、彼のために3000曲ものの音楽をつくりあげるのだが…。

自分以外の何者かに依存して生きることの虚しさ。それが神であろうと王様であろうと、同じことである。無私に生きることは尊いことであるが、本作品の音楽家リュリは違う。心血注いで音楽を生み出してきたのはルイ14世を喜ばせたかったのが最初だったのに、次第に王の寵愛を維持するためへと変節していく。そこに腐敗を感じさせる。あくまで自分の創作の喜びが第1でなければならないのだ。

太陽王と呼ばれたルイ14世の生涯。宮廷内部での権力闘争。絶対王政下での権力者と芸術家の関係。17世紀のフランス宮廷社会を興味深く観る。

舞踏家としても一流だったルイ14世をブノワ・マジメルが見事に演じている。彼のダンスシーンが本作品のポイントになっている。

|

« ライフ・アクアティック | トップページ | トラフィック »

「★★★★作品」カテゴリの記事

コメント

こんばんは!

リュリ(バティスト)の愛につきる話しになりがちですが、音楽という特別な才能に対しては。
バティストに好感を持っている人は彼を「バティスト」とよび、彼に国王の寵愛を奪われたと思っている人々は嫉妬がらみで「リュリ」と呼んでいたのが、興味深かったです。バティストの奥さんになるマドレーヌの優しさと愛と、そして複雑な心理も、「愛」って迷宮なんだろうなぁ・・・と思わずにおれませんでした。

>心血注いで音楽を生み出してきたのはルイ14世を喜ばせたそこに腐敗を感じさせる。
>あくまで自分の創作の喜びが第1でなければならないのだ。

清い意見です。しかし創作の原動力が、太陽王への絶対的な賛美になっているとも思うのです。

ブノワ・マジメルの高貴な美しさ(子役も気品ありました)
ボリス・テラルのひたむきな姿が、「愛って何だろう」と考えさせられる映画でした。

投稿: めりの | 2005/12/27 03:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59722/7808933

この記事へのトラックバック一覧です: 王は踊る:

» 「王は踊る」 [こひつじの毎日。What's Little Sheep?]
「王は踊る」 彼は、踊ることで国を支配し、 そして、ひとつの愛を封印した。 芸術を権力に変えた若き国王ルイと、彼への禁断の愛に苦悩したリュリ。 そして彼らのまわりを輪舞するいくつもの叶わぬ愛。 歴史に秘められたスリリングな生と...... [続きを読む]

受信: 2005/12/27 03:38

« ライフ・アクアティック | トップページ | トラフィック »