マダムと奇人と殺人と
製作年:2004年
製作国:フランス/ベルギー/ルクセンブルク
監 督:ナディーヌ・モンフィス
ベルギーのブリュッセル。レオン警視の元へ名画収集家の墓の後ろに隠されていて右腕が切断されている死体を見つけたという匿名の電話が入る。彼はなぜか触ったものを次々と壊していく刑事ボルネオと愛犬バブリュットを連れて捜査を開始する。墓に後ろにはなかったが、墓守がひそかに隠していた死体を見つけるのだが…。
第9回みちのく国際ミステリー映画祭で鑑賞。
本作品に登場する個性的な登場人物はパリのモンマルトル街に実在する人々からインスパイアされているという。モンマルトルといえば「アメリ」(2001)がすぐに浮かんでくる。そのジャン=ピエール・ジュネ監督がテクニカルコーディネートとして本作品に参加している。冒頭で大道芸人の飛ばしたしゃぼん玉がレオン警視(ミシェル・ブラン)の前で弾けるのは、モンマルトルとブリュッセルがつながっていることを表現したものであろうか。
連続殺人事件を追い掛けるミステリー劇を期待すると、大外れ。レオン警視は全く働いていないといってよく、事件の真相を知るのもあまりに偶然に頼り過ぎている。全くお粗末な展開で、これはコメディーとして見るべき作品だ。とは言え、犯行の動機は珍しく、なかなか興味深いものであった。
登場人物はみな個性的であるのは一目瞭然であるが、それぞれ独自のファッション観、芸術観、美意識を持ち合わせているのが可笑しい。あまりに奇抜すぎて他者から理解されないのであるが、それに全くめげていないのが面白い。
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