« 靴に恋して | トップページ | オペレッタ狸御殿 »

2005/11/28

ザ・インタープリター

製作年:2005年
製作国:アメリカ 
監 督:シドニー・ポラック

アフリカのマトボ共和国出身のシルヴィアは現地のクー語の通訳として5年前からニューヨークの国連本部で働いていた。ある時、彼女はマトボの独裁的なズワーニ大統領暗殺計画にまつわる会話を偶然聞いてしまう。ズワーニは民主化を目指す多くの活動家を虐殺した罪に問われて国連本部で演説することになっていたが…。

久々にポリティカル・サスペンス映画の醍醐味を味わう。細部が丁寧に作られている。シドニー・ポラック監督の端正な演出が素晴らしい。クー族の復讐に関する逸話が効果的であり、見事にクライマックスへの伏線となっている。気候の表現も絶妙。風は遠い記憶を呼び起こし現在へ運んでくれるものだし、雷雨はシルヴィア(N・キッドマン)を暗殺しようとする凶事を予感されるものとして登場してくる。

アカデミー賞主演賞獲得者であるN・キッドマンとS・ペンの演技力は期待通りのものであった。二人の距離感の取り方がいい。最初は川の対岸にいるように正反対の価値観を持つ二人だったが、対立しながらも互いに共感し合っていく感情の移り変わりを繊細に演じている。特にシルヴィアの自宅と彼女を反対側のビルから監視するケラー(S・ペン)とで行う電話の場面はうっすらとした官能性を漂わせ大いに感心する。

唯一惜しまれるのは、ケラーを支えるトッド捜査官役のキャサリン・キーナーに活躍の場が少なかったことである。せっかくの存在感が惜しまれる。

|

« 靴に恋して | トップページ | オペレッタ狸御殿 »

製作年:2005年」カテゴリの記事

コメント

こんにちは♪
ショーンと二コールの演技を楽しみました。
ショーンは見るたびにすごいなぁと思わされます。
そして二コールはこのあと「奥様は魔女」で全く違った雰囲気を見せてくれてこれまた感心させられました。

投稿: ミチ | 2005/11/29 15:33

こんにちは。
デリケートな国際問題をうまく取り込んだ出来のいいサスペンスだなぁと思いました。
ショーンとニコールの道路越しの電話の会話って恋人同士のような親密感がありましたね。
恋人以外に、「電話したまま寝てもいい?」なんて甘えられないわ・・・なんて思ってしまいました(笑)

投稿: chibisaru | 2006/03/02 13:21

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59722/7363743

この記事へのトラックバック一覧です: ザ・インタープリター:

» ザ・インタープリター [ネタバレ映画館]
 ニコール・キッドマンの背の高さが目立っていた。六尺くらいあるそうだ。  冒頭から衝撃映像だ。子どもでも銃の使い方がを知っている政情不安の国。ドキュメンタリー番組でも取り上げられたことがあったけど、銃を扱えないと大人にはなれない教育をされる。一方で、3秒に一人が死に続けているという事実をも本編開始前の映像で知った。アフリカの非人道的な国への政治介入も国連主導の下で・・・という主張にはわざとらしさも感じられたが�... [続きを読む]

受信: 2005/11/28 19:36

» ザ・インタープリター [cinema note+]
2005年 イギリス 重厚なサスペンスだった。 前半はなんてつまらないんだ!と思ったけど、バスガスバクハツくらいからかなり面白くなってきた。 ストーリーは複雑だけど説得 [続きを読む]

受信: 2005/11/28 20:17

» ザ・インタープリター(映画館) [ひるめし。]
「哀しみは、これで終わりにしたかった」 CAST:ニコール・キッドマン/ショーン・ペン ■アメリカ産 129分 全然観る予定じゃなかったこの映画。でも予告編でのニコール・キッドマンが綺麗だと思い、サスペンス映画は好きなので観てみようかしらと。どうせもらった招待券で観るからタダだしね。 この映画のウリは初めて国連内部での撮影が許可されたこと。私は政治にとってもウトいせいもあって「国連ってなんじゃらほい」って感じ�... [続きを読む]

受信: 2005/11/28 20:35

» 『ザ・インタープリター』 [京の昼寝〜♪]
 過去を失った国際通訳(インタープリター)  妻を失ったシークレット・サービス  「哀しみは、これで終わりにしたかった」 ■監督 シドニー・ポラック ■キャスト ニコール・キッドマン、ショーン・ペン、キャサリン・キーナー、アール・キャメロン  アフリカのマトボ共和国。 独裁的な大統領ズワーニ(アール・キャメロン)が治めるこの国では、民主化を目指す多くの活動家の命が奪われていた。 マト�... [続きを読む]

受信: 2005/11/28 23:56

» カットの多用が招いた失敗◆『ザ・インタープリター』 [桂木ユミの「日々の記録とコラムみたいなもの」]
5月26日(木)TOHOシネマズ木曽川にて 映画を観て驚いた。監督のシドニー・ポラックが国連アナン事務総長に直談判して、史上初めて国連本部内での映画の撮影許可を取ったということがクローズアップされているが、この雑な作り方が、巨匠と呼ばれる人の仕事だというのだろ...... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 08:28

» 地味・・・ 「ザ・インタープリター」 [平気の平左]
ザ・インタープリター 評価:55点 全体的には可もなく不可もなく、と言ったところ。 二コール・キッドマンとショーン・ペンの演技はさすが。 ラストの方の緊張感のある見せ方もいいです。 アフリカの大量虐殺・地雷などの社会派の題材も扱っていて、それなりに重厚感があります。 が、それだけ。 これという飛び抜けたものがなく、地味な印象。 犯人探しのサスペンスとしては、犯人がバレやすいので、一流... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 08:47

» 「ザ・インタープリター」 [こだわりの館blog版]
5/28 ユナイテッドシネマとしまえん にて ニコール・キッドマンとショーン・ペンの共演、 初めての国連本部でのロケ、ぐらいの予備知識で鑑賞したもので まさかアフリカの某国が裏の舞台になっているとは思いませんでしたね! もっとも、それを前面に出したんじゃ興... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 09:54

» 「ザ・インタープリター」 [雑板屋]
地味〜にじわじわじっくり社会派サスペンスといったところか。。。 ニコール・キッドマンの国連通訳者とシークレット・サービスのショーン・ペン。 最初から予測は付くが二人の共演はなかなか絵的には濃いものがあった。 ショーン・ペンは好きな俳優だけど、この役の彼は....... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 13:36

» 映画「ザ・インタープリター」 [ミチの雑記帳]
映画「ザ・インタープリター」 ★★★★ シドニー・ポラック監督の政治サスペンス、ニコール・キッドマンとショーン・ペンの共演とくればもう「間違いない!」って感じの作品だろうな〜と予想できたけど、全くそのとおり。 大人のエンタテインメントとして楽しめました。 ストーリー:アフリカ・マトボ生まれの国連通訳シルヴィア(ニコール)は、偶然暗殺計画を聞いてしまった事から殺し屋に狙われるようになる。そんな彼女をシークレット�... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 15:30

» ザ・インタープリター 今年の191本目 [猫姫じゃ]
ザ・インタープリター インタープリターと言えば、インタープリター言語という発想なのですが、おかしいですか?? あはは、、 てことで、コンピューター、ハッカーの映画かな?とか思っていたのですが、、、そのものだったのね、、、 大統領暗殺未遂狂言と、ニコール・....... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 17:25

» ザ・インタープリター [Bon voyage!]
シルヴィア(ニコール・キッドマン)は、国連に勤務する同時通訳で、アフリカのクー語(架空の言語)を担当する。そのクー語が使われる小国マトボ(架空の国)の大統領が国連で演説するのだが、シルヴィアは大統領が暗殺するという話を聞いてしまう。シークレット・サービスのトビン(ショーン・ペン)がシルヴィアを護衛するが、彼女も怪しげな行動をとる。 出演:ニコール・キッドマン ショーン・ペン 監督:シドニー・ポラック ニコール・キ�... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 20:03

» 「ザ・インタープリター」 [the borderland]
上映前に「ほっとけない 世界のまずしさ」キャンペーンというのをやっていて、今まで許可されなかったのに、初めて国連本部で撮影されたというのが映画を見て判ったような気もします。マトボという架空の国の話ですが、「人って権力持つと変わっちゃうのね。」の典型、ズワーニ大統領に振り回されてる人たちというのは、現実の世界で現在進行形でありえる話です。そういった現実に対して世界の認知度を高めるにはもってこいの作品だからです。 アフリカのマトボ共和国出身のシルヴィア(ニコール・キッドマン)は、ニューヨークの国連... [続きを読む]

受信: 2005/11/29 20:55

» ■ザ・インタープリター [ルーピーQの活動日記]
アフリカのマトボ共和国。独裁的な大統領ズワーニが治めるこの国では、民主化を目指す多くの活動家の命が奪われていた。マトボ生まれのシルヴィア(ニコール・キッドマン)は、ニューヨークの国連本部で通訳として働いていた。ある日、彼女はズワーニの暗殺を企てる会話を偶..... [続きを読む]

受信: 2005/11/30 01:05

» ★「ザ・インタープリター」 [ひらりん的映画ブログ]
公開初日のナイト・ショウで見てきました。 主演はひらりん好みのニコール・キッドマンちゃんとショーン・ペン。 これってひらりん的に夢の共演・・・です。 AM0:30からの上映開始だっていうのに結構お客さん入ってました。 ひらりんが今まで見てきたナイト・ショウの中で一番の客の入りでしたよ。 2005年製作のサスペンス・ドラマ、118分もの。 あらすじ NYの国連本部で通訳として働くシルヴィア(ニコール・キッドマ�... [続きを読む]

受信: 2005/11/30 01:56

» 「ザ・インタープリター」■重い題材を娯楽映画に仕立て上げるハ... [映画と出会う・世界が変わる]
解放闘争、独立戦争の闘士が権力抗争の中で弾圧者になっていくという宿命的な悲劇。白人でありながらもアフリカの国を故国と思い、国連の理念を理想として通訳として働く女性。妻を亡くして孤独の中で生き抜こうとする男。複雑なアフリカの政治事情と、世界のリーダーとし...... [続きを読む]

受信: 2005/11/30 20:17

» ザ・インタープリター [しーの映画たわごと]
ザ・インタープリター監督:シドニー・ポラック出演:ニコール・キッドマン , ショーン・ペン , キャサリン・キーナー , アール・キャメロン , シドニー・ポラックStoryニコール・キッドマンとショーン・ペン共演による愛と感動のサ...... [続きを読む]

受信: 2005/12/02 23:07

» 『ザ・インタープリター』、観ました。 [肯定的映画評論室ココログ支店]
 『ザ・インタープリター』、観ました。 事件は、国連通訳シルヴィアが、アフリカのマト [続きを読む]

受信: 2005/12/04 22:14

» <ザ・インタープリター>  [楽蜻庵別館]
2005年 アメリカ シドニー・ポラック監督 129分  映画史上初めて国連本部内で撮影を許可されたことで話題になったという。 シルヴィア・ブルーム(ニコール・キッドマン)は、国連で同時通訳をしている。 ある日、通訳室に置き忘れた楽器を取りに戻り、マトボ共和国のズワーニ大統領(アール・キャメロン)の暗殺計画を聞いて通報したことで、命を狙われることになる。 シークレット・サービスのトビン・ケラー(ショーン・ペン)は、二週間前に妻を事故で失い喪失感を抱え、復帰したばかり。 トビンは相棒(キャ...... [続きを読む]

受信: 2005/12/06 23:25

» 試写会「ザ・インタープリター」 [こまったちゃん。のきまぐれ感想記]
試写会「ザ・インタープリター」開映18:30@一ツ橋ホール 「ザ・インタープリター」THE INTERPRETER 2005年 アメリカ? イギリス?(どうやらアメリカ・イギリス合作らしい) 配給=UIP 監督:シドニー・ポラック 製作:ティム・ビーヴァン、ケヴィン・ミッシャー、デブラ・ヘイワード、    マイケル・E・スティール 製作総指揮: G・マック・ブラウン、ライザ・チェイシン、エ... [続きを読む]

受信: 2005/12/17 19:28

» ザ・インタープリター [WILD ROAD]
『ザ・インタープリター』 2005年アメリカ(118分) 監督:シドニー・ポラック 出演:ニコール・キッドマン    ショーン・ペン    キャサリン・キーナー    イェスパー・クリステンセン    イヴァン・アタル ★ストーリー★ 国連....... [続きを読む]

受信: 2005/12/20 04:48

» 「ザ・インタープリター」 [るるる的雑記帳]
「ザ・インタープリター」を観ました。 アフリカのマトボ共和国はズワーニに独裁支配されている、しかしそんな彼もかつては民衆の心を捉えた革命家だった。そんな祖国に失望しアメリカへと渡ったシルヴィア、現在は国連で同時通訳者として働いている。しかしシルヴィア....... [続きを読む]

受信: 2005/12/24 12:10

» ザ・インタープリター [映画にKISS☆ (おはなとぱーこ)]
製作/2005年 ・ アメリカ 監督/シドニー・ポラック 出演/ニコール・キッドマン ショーン・ペン キャサリン・キーナー 68点 社会派本格的サスペンス・ドラマ。 見応えありました。 わたしはこの映画を観ながら、とても不思議な気持ちになりました。うまく言えないけれど 『人』という枠で全ての人類を『同じ』と括ることが出来ないような気がしたのです。 地球上に住む多種多様な民族、皮膚の色や話す言語や宗教や目指すところの全てが異なる者同士が何をもって互いをわかり合えるのでしょう。 ... [続きを読む]

受信: 2006/01/06 15:07

» 映画鑑賞感想文『ザ・インタープリター』 [さるおの日刊ヨタばなし★スターメンバー]
さるおです。 『THE INTERPRETER/ザ・インタープリター』を観たよ。 監督は、監督も製作も俳優もなんでもできちゃう俳優出身のシドニー・ポラック(Sydney Pollack)。『TOOTSIE/トッツィー』とか『EYES WIDE SHUT/アイズ・ワイドシャット』とか『COLD MOUNTAIN/コールドマウン..... [続きを読む]

受信: 2006/01/07 02:12

» THE INTERPRETER(ザ・インタープリター) [MURK DWELLERS]
ザ・インタープリターニコール・キッドマン シドニー・ポラック ショーン・ペン ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2005-09-23by G-Tools ニコール・キッドマン、ショーン・ペンという2 [続きを読む]

受信: 2006/01/10 00:47

» #561 ザ・インタープリター [風に吹かれて-Blowin' in the Wind-]
製作総指揮:アンソニー・ミンゲラ 監督:シドニー・ポラック 脚本:スティーブン・ザイリアン 撮影:ダリウス・コンジ 音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード 出演者:ニコール・キッドマン 、ショーン・ペン、キャサリン・キーナー、ジェスパー・クリステンセン、イヴァン・アタル、アール・キャメロン、ジョージ・ハリス 2005年アメリカ 国連通訳が偶然耳にした陰謀、それは彼女の出身国大統領が暗殺されるというものだった・・・ 言葉の力って偉大だな・・・ 誤解のないよう通訳するのも大切な仕事、誤っ... [続きを読む]

受信: 2006/03/02 13:18

« 靴に恋して | トップページ | オペレッタ狸御殿 »