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2005/10/28

天国の本屋 恋火

製作年:2004年
製作国:日本
監 督:篠原哲雄

オーケストラをリストラされたピアニストの健太はヤケ酒を飲んで酔いつぶれてしまう。目覚めると、たくさんの本が並んだ見知らぬ部屋にいた。そこは“天国の本屋”であった。健太は死んだわけでもないのに、ここで短期アルバイトをさせられることになったとアロハシャツの怪しげな店長ヤマキから説明を受けるが…。

健太が何故、天国の本屋のバイトに選ばれたのか。その基準がいまひとつよく分らなかった。彼は生前の翔子(竹内結子)のピアノを聴いてピアニストを目指したという関係性は確かにある。そして、自分勝手な演奏でオーケストラを首にされ、自暴自棄にもなっていた。だが、この程度の関係性、この程度の悩みを抱えている人間なら珍しいことではないだろう。わざわざ天国へ行かなくても実社会で解決できる筈だ。いや、彼のためでなく、翔子のために人材管理官のヤマキが選んだというのなら、どうして翔子だけが特別なのだろうか。その疑問が最後まで残る。こうしたファンタジーはもっと設定を強固にしないと駄目だ。物語の入り口で疑問点を抱えてしまうと、もう映画に乗れなくなってしまう。

そして、このピアノが良く似合う穏やかな話の中で、瀧本を演じる香川照之のオーバーな演技はあまりに異質である。過去の傷を抱える男には勿論見えるのだが、非常に作為的である。花火の製作を依頼にきた香夏子(竹内結子が二役)ともっと自然に応対した方が良かったと思う。

その竹内結子と香川照之が行うあまりに激しい平手の応酬が凄かった。竹内を力いっぱい殴った香川も凄いが、それに負けずに2発返した竹内も見事である。この場面も映画の中で自然な流れと言い難いが、その迫力に感服した。ここが一番印象深い。

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コメント

すみまぜん、間違った記事をTBしてしまいました。
削除してくだされば幸いです。

投稿: 晴薫 | 2005/10/28 20:06

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