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2005/07/23

アダプテーション

製作年:2002年
製作国:アメリカ
監 督:スパイク・ジョーンズ 

「マルコヴィッチの穴」の脚本で大成功を収めたチャーリー。次にスーザン・オーリアンの著書「蘭に魅せられた男」の脚色を依頼される。斬新なストーリーを求めるチャーリーだが、アイデアが浮かばず執筆に行き詰まる。一方、彼とは対照的に陽気な双子の弟ドナルドも脚本家めざして養成セミナーに通い始めるが…。

第75回アカデミー賞でクリス・クーパーが助演男優賞を受賞。第53回ベルリン国際映画祭でスパイク・ジョーンズが審査員特別賞・銀熊賞を受賞。

どうしてこういう発想が浮んでくるのかという驚きがまずひとつ。単に原作を脚色した映画ではなく、脚色している脚本家自身を主人公になっていて、脚本の物語と同時に進行する趣向。虚像と実像の境界線が曖昧になったまま映画は進んでいく。巧妙に仕掛けられた脚本が圧巻だ。脚本家チャリー・カウフマンは本当に凄いと思う。

そして、いかにもいかにも「ハリウッド映画」調に変じていくところも可笑しい。ロバート・アルトマン監督の「ザ・プレイヤー」(1992)を思い出しました。

幾重にもいたずら心が埋め込まれていて見飽きることがない。

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» 「アダプテーション」 [Beer and Tomato]
<感想> 脚本が書けずに苦しんでいる様子をそのまま脚本にした(ように見せかけている)作品。どこまで本当でどこまで嘘かは不明。 双子の役をニコラス・ケイジがうまく演じわけていた。 しかし、いくら名演技を披露したところで一人二役である。最後まで映画の中に入ることができなかった。(ここでいう「一人二役」とは、同じ俳優が別の人物として同時にスクリーンに登場する場合を指す。この作品でいえば、双子の脚本家であるチャーリーとドナルドが会話する場面。) こういったトリック撮影にはなぜかアレルギー反応... [続きを読む]

受信: 2005/07/26 05:41

» 『アダプテーション』、観ました。 [肯定的映画評論室・新館]
アダプテーション DTSエディションアスミックこのアイテムの詳細を見る  『アダプテーション』、観ました。 脚本家のチャーリーは映画『マルコヴィッチの穴』で大成功を収めたが、新作 脚本のアイデアに煮詰まり悶々とする日々が続いている。そんな時、陽気な 双子の弟ドナルドの脚本がハリウッドで評判となり、次第にチャーリーは焦りを 感じ始める‥‥。  脚本はチャーリー・カウフマン。初めて『マルコヴィッチの穴』を観た時に、 よくもあの奇想天外ス... [続きを読む]

受信: 2005/12/04 21:43

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