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2005/06/22

危険な関係

製作年:1988年
製作国:アメリカ
監 督:スティーヴン・フリアーズ
原作:ピエール・コデルロス・ド・ラクロ

18世紀、パリ。ある日、貴族社会の社交界に君臨するメルトイユ侯爵夫人は恋人のバスティード伯爵が若い娘と結婚するという噂を聞く。面白くない夫人は遊び仲間でかつての愛人でもある社交界きってのドンファン、ヴァルモン子爵にその結婚相手セシルを誘惑するように依頼するが…。
第61回アカデミー賞で脚色賞、美術監督賞、美術装置賞、衣装デザイン賞の4部門を受賞。

この原作を翻案した韓国映画、イ・ジェヨン監督の「スキャンダル」(2003)も良かったが、久々に観た本作品も、その興趣は色あせなかった。秀作となった要因はいくつもあるが、その最たるものは俳優たちの迫真の演技によるものだ。感情の流れを微妙な表情の変化で見せているところに唸った。

本作品は、朝、メルトイユ侯爵夫人(グレン・クロース)とヴァルモン子爵(ジョン・マルコヴィッチ)の二人がそれぞれ衣装を身にまとい化粧をするところから始まり、夜、メルトイユ侯爵夫人の化粧を落とすところで終わっていく。この対比が物語の流れを象徴しており、よく工夫された構成である。

もうひとつ対比の妙が効いている場面がある。ヴァルモン子爵がトウールヴエル夫人(ミシェル・ファイファー)に別れを切り出すところ。彼は何度も何度も「これは理屈ではないんだ」と繰り返す。だが、自分の面子のためにそうしているのであって、本当の自分の感情では別れたくない。「理屈でないない」と言いつつ、実は理屈で語っていることを感じさせる逆説的効果の強いシーンであった。

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