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2005年5月

2005/05/31

ノー・マンズ・ランド

製作年:2001年
製作国:フランス/イタリア/ベルギー/イギリス/スロヴェニア
監 督:ダニス・タノヴィッチ

1993年6月、ボスニア紛争の最前線。霧で道に迷ったボスニア軍の兵士たち。いつの間にか敵陣に入り込みセルビア軍の攻撃を受ける。唯一の生存者チキは、なんとか塹壕にたどり着き身を隠す。そこへ偵察に来たセルビア兵はボスニア兵の死体の下に地雷を仕掛けて引き上げようとするが…。
第74回アカデミー賞で外国映画賞、第54回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。

ボスニアとセルビアの苛烈な対立。互いに戦争の原因は相手側にあると言い合うシーンが印象深い。本作品には国連批判、メディア批判といろんな視点で描かれておりますが、兵士たちは自国の正義を盲目的に信じて戦っているのだということも描写されております。

そうして始まった戦いが、今度は復讐の念にとらわれ収拾されることなくドロ沼状態に陥っていくのだ。その怨念の連鎖に慄然とする。

さらにラストシーンが圧巻です。取り残されてしまう男は、救われることのないボスニアとセルビアの象徴であると思いました。ダニス・タノヴィッチ監督の辛辣なメッセージが伝わってきます。

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2005/05/30

21グラム

製作年:2003年
製作国:アメリカ 
監 督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 

信仰に篤く懸命に働きながら家族を養っている前科持ちのジャック。かつてドラッグに溺れていたが、今ではその依存も絶ち優しい夫と2人の娘と共に幸せに暮らしていたクリスティーナ。心臓移植手術を受けないと1カ月の命しかない大学教授のボール。決して出会うはずのない三人であったが…。

始まりは終わりであり、終わりは始まりである。その瞬間の選択が良かったにしろ、悪かったにしろ、必ず結果を残す。その結果がまた次の行動の起点になるのだ。そうして人生は続いていく。その事を強く感じさせる時系列をバラバラにした構成でありました。

メキシコの新鋭イニャリトゥ監督は、前作「アモーレス・ペロス」(1999)でも交通事故が人の運命を変えてしまう重要な出来事として登場する。あまりに身近な悲劇として我々日本人が見ても容易に感情移入できる設定だ。

主演3人がそれぞれに重厚な演技を見せてくれるが、特に印象深いのは、事故を起したジャック(ベニチオ・デル・トロ)のことである。あれだけ信仰厚く人生を大切に歩んでいこうとしたのに、あらたな罪を犯してしまうことになる。その皮肉さにやりきれない思いが残ります。

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2005/05/29

シカゴ

製作年:2002年
製作国:アメリカ
監 督:ロブ・マーシャル

1920年代のシカゴは犯罪さえもエンターテインメントにしまうショービジネスの街だった。スターを夢見るロキシーは、キャバレーの専属歌手ヴェルマのステージを羨望の眼差しで見入っていた。そんなある日、ロキシーはショーに売り込むとの約束を守らなかった愛人と諍いになり、彼を撃ち殺してしまうが…。
第75回アカデミー賞で作品賞、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが助演女優賞、美術賞、衣装デザイン賞、音響賞、編集賞の6部門を受賞。

スターへの道を盲目的に突っ走るロキシー(レニー・ゼルウィガー)。手段的にかなり問題はあるが、最後には自分の夢をかなえてしまう彼女の姿は生命力にあふれておりました。

一方、彼女に捨てられてしまう亭主エイモス(ジョン・C・ライリー)。かわいそうな役どころであるが、この男も悪い。勝手な家庭像、主婦像を夢見ていて、現実のロキシーのことを全く分かっていない。<ミスター・セロファン>と嘆く前にしっかりしろと言いたい。

やはりミュージカルは楽しいです。歌とダンスが迫力満点。胸に響いてきます。印象深いショットもたくさんありました。

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2005/05/28

火星のカノン

「火星のカノン」★★★★
2001年日本 監督:風間志織
出演:久野真紀子 小日向文世 中村麻美 KEE

30歳を目の前にした絹子は。妻子のある中年男性と実らない恋愛をしていた。彼と会えるのは火曜日の夜だけ。自分でも虚しいとわかっているが別れることはできない。そんな時、以前やっていたアルバイト先の後輩、聖と再会する。聖は何かと絹子の世話を焼き始める。聖は絹子を好きであったが…。

本作品で久野真紀子を初めて観ましたが、実に良い。理屈では別れた方がいいと分っていても感情がそれを許さない。その苦悩する姿が切実に伝わってきます。風間志織監督とコンビを組んだ前作「冬の河童」(1995)もいつか観てみなくては。

また、小日向文世も見事な演技。ずるさと優しさ。温和な笑顔の裏側にある複雑な感情を巧みに体現しております。

そして、ラストシーンが深い余韻を残す。他人といても埋めることができない孤独感を背負って絹子(久野真紀)は生きていくのでしょうか。その哀しさがずっしりと心に残る。

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2005/05/27

戦場のピアニスト

製作年:2002年
製作国:ポーランド/フランス
監督:ロマン・ポランスキー

1940年、ナチス・ドイツが侵攻したポーランド。ユダヤ人でピアニストとして活躍していたシュピルマンは家族と共にゲットーへ移住させられる。42年には大勢のユダヤ人が収容所へ送られたが、シュピルマン一人が収容所へ連れられる人々の列から外れ、収容所送りを逃れることができたのだが…。
第55回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを、第75回アカデミー賞で監督賞、主演男優賞、脚色賞の3部門を受賞

ナチス占領下のポーランドで迫害されていくユダヤ人。その過程をロマン・ポランスキー監督は淡々と撮っていく。自由を奪われた苛酷さが切実に伝わってきます。

しかし、この事を単にナチス・ドイツの悪行だけで済ますことはできません。特定の民族を理不尽に弾圧し自由を拘束しようとする権力体制は、世界各地にまだまだ存在しております。

本作品から教訓として学ばなければならないのは、シュピルマン(エイドリアン・ブロディ)に食料を与えたドイツ人将校の心持ではないだろうか。狂気の体制の中でも、個人の尊厳でやれることはきっとあるはずです。廃墟の中でピアノを弾く場面がそのことを感じさせ、とても哀切に聴こえた。

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2005/05/26

鬼が来た

製作年:2000年
製作国:中国
監 督:チアン・ウェン

ある夜、日本占領下の小さな村に暮らすマーの家に突然男が現れ、銃を突きつけて2つの麻袋を1週間預かるように強要される。袋の中身が日本兵の花屋とその通訳であることを知り、長老たちと相談したマーは村の安全を重視し、言われたとおりに花屋たちを隠すことにするが…。
第53回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞。

緊張感みなぎる白黒映像の凄さ。そして、最後の場面で一転、映像はカラーになる。ここにチアン・ウェン監督の強いこだわりを覚えます。

そのラストシーンのカメラの動きは日本映画「子連れ狼 死に風に向う乳母車」(1972)と同様であるそうです。これは映画仲間から教えてもらった事ですが、全く知らなかったです。チアン・ウェン監督がそれを観ていたかどうかまで分らないですが、いずれにしても興味深い話です。

本作品の過酷な状況を綴った香川照之の撮影日記を読んだことがありますが、ユーモアに溢れ魅了されました。

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2005/05/25

世界の中心で、愛をさけぶ

製作年:2004年
製作国:日本
監 督:行定勲 

朔太郎と婚約した律子が結婚を目前にしたある日、「心配しないで」と書き置きを残し失踪してしまう。朔太郎は彼女の行き先が2人の故郷である四国だと知り、すぐさま後を追う。だが故郷をたどるうち、しまいこんでいた初恋の相手、アキの記憶が次々と甦ってくるのであるが…。

医学的にはどうなのかはっきり分らないが、あまりにも辛い記憶はどこかに封印され、日常生活で全く思い出さないってことって有り得ると思います。成人した朔太郎(大沢たかお)がカセットテープを聞きながら、昔の記憶を甦らせていく設定が興味深い。単なる回想シーンではなく、生々しい現実味がそこにある。

そして、アキを演じた長澤まさみのキラキラ輝くような瑞々しさも際立っている。髪を落とし丸坊主姿もいとわない心意気にも感服した。

私がもっとも敬愛するアーティストである佐野元春の「SOMEDAY」がその時代を象徴するナンバーとして使われていたのも非常に嬉しかった。

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2005/05/24

A2

製作年:2001年
製作国:日本
監 督:森達也

1999年9月。前作「A」(1998)に続き森監督は再びオウム施設を訪れた。そこにはマスコミが報道する一面とは異なる姿が見られた。立ち退き運動の中で信者と親しくなっていく住民。出所した上祐幹部が身を寄せるマンションを取り囲む右翼と、それをシャットアウトする警官隊の対立。1年後、撮影は終わるが…。

前作「A」が非常に素晴らしかったので、本作品をやっと観ることができて嬉しかった。前作同様に、マスコミ報道では知ることのできない映像がここにある。

日本各地に分散して活動を続けるオウム信者と地域ぐるみで反対運動を繰り広げる地元住民。騒然と報道されていた裏側で築かれていく奇妙でユーモラスな人間関係。マスコミの報道する事実は、多面体の一面でしかない。改めてそのことに気づかせてくれます。

事件以降、なお修行を続ける信者たち。それに激しく抗議する右翼たち。それぞれの中にカメラが入り生の肉声が聞ける本作品はとても貴重な記録であります。本当によく撮れたなぁと感服いたします。

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2005/05/23

アイ,ロボット

製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:アレックス・プロヤス

西暦2035年。家庭用新型ロボットNS-5の発売を目前に控えたUSロボティック社で、ロボット工学の第一人者、ラニング博士が謎の死を遂げる。シカゴ市警のスプーナー刑事は、博士の死をロボットの仕業と推測する。しかし、ロボット心理学者カルヴィン博士は『ロボット3原則』を掲げ全面否定するのだが…。

幕切れのカットに感銘を受ける。まるでゴルゴダの丘を連想させ、ロボット社会において感情を持つロボット、サニーが新たな救世主として君臨することを予感させる。

SFらしい近未来の社会造型も興味深いが、ミステリーとしての興趣も尽きない。本筋の事件と共にスプーナー(ウィル・スミス)の人物背景の描き方も秀逸だった。何故、あそこまでロボットを嫌うのか。その謎が物語に奥行きを与えている。

ただ、危機に瀕した時のW・スミスがいつも通りのキャラクターになってしまい、そこがマイナスポイント。過去を持つ男は寡黙でないとムードが出ない。

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2005/05/22

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル

製作年:2003年
製作国:アメリカ
監 督:アラン・パーカー

死刑制度反対運動家で大学教授だったデビッドは元同僚のコンスタンスを殺害したとして、死刑宣告を受ける。死刑執行の3日前、ゲイルは女性記者ビッツィーを指名し自分の手記を残そうとする。金網越しにデビッドから事件の経緯を聞き、ビッツィーは冤罪事件であることを確信するが…。

アラン・パーカー監督の映像センスは卓越したものがある。メモ書きを画面に挿入するタイミングなど、画面にいいリズムを生んでいる。

本作品は死刑制度の是非を問うのがテーマである。しかし、気になるのは冤罪の有無という限定された範囲でテーマが収縮されてしまった点にある。冤罪が立証されたときに、死刑が執行されていれば取り返しのつかないことになる。確かにそうであるが、では100%犯罪を立件できれば、死刑を執行していいのかという話になってしまう。そこがひっかかる。本来の意味で問題提起になっていないと感じる。

こうした先の読めない展開の主人公には、ケビン・スペイシーがまことに適役で重厚な存在感を見せる。

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2005/05/21

座頭市

製作年:2003年
製作国:日本
監 督:北野武

悪辣なやくざの銀蔵一家が幅を利かせる宿場町に、按摩の市、浪人の服部源之助とその妻おしの、そして芸者のおきぬとおせいの姉妹が、時を同じくして到着する。市は賭場で新吉という遊び人と親しくなり、彼の親戚の家に泊まることになる。一方、病身の妻を抱える服部は、用心棒の口を捜すのだが…。
第60回ヴェネチア国際映画祭で北野武監督が監督賞を受賞

勝新太郎版とは違う“座頭市”を作ろうとする試みは成功している。金髪、タップダンス、生活音から発するリズム。華麗な剣戟シーンも特筆ものだ。

だが鑑賞後に物足りない感じが残る。前作の「Dools ドールズ」(2002)もそうだったが、登場人物のドラマが作り事めいていて、もう一つ心に響かないのだ。

座頭市(ビートたけし)の過去を描かないのはいい。だが、源之助(浅野忠信)と妻おしの(夏川結衣)との関係。そして、おせい(橘大五郎)とおきぬ(大家由祐子)の復讐の話が表層的で底が浅いように感じてしまう。彼らと座頭市との関わり方も不自然であった。

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2005/05/20

半落ち

製作年:2003年
製作国:日本 
監 督:佐々部清 

元捜査一課の警部で現在は警察学校の教職に就く梶聡一郎が、妻を殺害したとして自首してきた。梶の自供によれば、アルツハイマー病に苦しむ妻・啓子の「殺して欲しい」という嘆願に、止むに止まれず首を絞めたという。だが謎が残った。梶が出頭したのは事件の3日後だったのだ。空白の2日間に一体何があったのか…。

原作を未読なので比較できないが、不満のひとつは肝心の“空白の2日間”の謎にあまり共感できなかったこと。梶の沈黙の意味があの内容であれば、頑なに供述を拒むこともなかろうという思いが残る。

そして、刑事、検察、弁護士、判事、記者とそれぞれの立場で“空白の2日間”を追い駆けていく展開にも納得できなかった。視点が定まらず却って散漫な感じで終ってしまった。原作とは設定を変えても志木刑事(柴田恭兵)と梶(寺尾聰)との対峙の中から、真実が明らかになる展開の方が良かったと思う。

久々に映画の中で観た柴田恭兵が、なかなか渋い存在感を見せる。

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2005/05/19

船を降りたら彼女の島

製作年:2002年
製作国:日本
監 督:磯村一路

東京の出版社に勤める久里子は久しぶりに瀬戸内海に浮かぶ“瀬ノ島”へ帰郷した。父親は教職を定年退職し母親と共に廃校になった小学校を改装し民宿を営んでいた。彼女は東京で報道カメラマンをしている充生との結婚を決意し、両親に報告しようと思ったのだ。しかしいざ父親の姿を前にすると伝えられずにいたが…。

「がんばっていきまっしょい」(1998)で見せた磯村一路監督の静かな演出ぶりは健在。一つ一つの場面が非常に美しく堪能した。また、押尾コータローの叙情的なギターの響きも耳に残る。

だが、本作品にもうひとつ馴染めないのは、帰宅してなかなか結婚の話を父親に切り出せないでいる娘の心情が分からないこと。二人の間に厳しい確執があった訳でもなさそうだし。島を出ることも学校のことも就職のことも、みんな自分で決めてきた久里子(木村佳乃)。その彼女がどうしてここまで逡巡するのか。そこが理解できないので昔の同級生を探していく展開が不自然に感じる。

映画の早い段階で両親に結婚の話をして、その後、荷物の整理をしながら初恋のことやおばあちゃんの話を思い出すという方がずっとすっきりするはずだし、その方がこの主人公には合っていると思う。

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2005/05/18

ラン・アウェイ RUN AWAY

製作年:1995年
製作国:韓国
監 督:キム・ソンス

ある夜、ゲームプロデューサーのドンヒとイラストレーターのミランは、偶然に出会いミランのマンションで一夜を共にする。そこで二人は殺人事件を目撃してしまい、口封じのため命を狙われる。警察に保護されるが、警察内部にも組織の手が伸びていた。二人は自ら事件解決の糸口を探そうとするが…。

冒頭のブルーを多用した照明が印象的で、スタイリッシュな映像に引き込まれる。この出だしは良かったのだが、気になる点がいくつか出てくる。

まず、人物造形の掘り下げ方が浅い事。ミラン(キム・ウンジョン)の暗さ、頑なさはどこから起因していのか最後まで分らなかった。そして最初から目撃者も犯人側も警察側も理解に苦しむような判断が続く。およそ現実的でなく、画面から遠くなってしまった。

いい台詞がひとつ。「不幸な人は自分の運命を呪う」。逆に幸福な人というのはどんな不運な事態に直面しても愚痴を言わず常に改善策を考えていくのでしょう。

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2005/05/17

MUSA 武士

製作年:2001年
製作国:韓国
監 督:キム・ヨンス

1375年。朝鮮の高麗は明朝と友好関係を築くため、南京城へ使節団を遣わした。しかし、城に辿り着いた使節団はスパイ容疑をかけられ、広大な砂漠地帯へ流刑となってしまう。その輸送の途中で、明を目の敵にする元軍の襲撃に遭い、使節団を連行していた明の兵士は全滅してしまうが…。

歴史から姿を消した実在の使節団をモデルに彼らの足跡を空想するドラマには大いなるロマンがある。剣戟シーンもなかなか迫力を持って見せてくれるが、メリハリなく何度も挿入され最後には飽きてしまう。

そしてドラマ的にも物足りなさを感じる。何故、奴隷であるヨソル(チョン・ウソン)が、そんなに腕の立つ槍の使い手であったのか。その背景がすっかり落ちている。また彼と使節団のチェ・ジョン将軍(チュ・ジンモ)が明王室のプヨン姫(チャン・ツィイー)に一目惚れするのはいいにしても、その三角関係の描き方も甘い。

何よりチャン・ツィイーの姫君に魅力を感じないのが一番のマイナスポイント。利己的でも良いから最後まで毅然としていて欲しかった。

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2005/05/16

酔画仙

製作年:2002年
製作国:韓国
監 督:イム・グォンテク

19世紀の朝鮮時代末期。開化派の学者キムは、街で殴られている貧民の少年スンオプを助けた。そして数年後に2人が再会すると、キムはスンオプの描く絵に無類の才能を見いだした。彼は知り合いの通訳官のもとにスンオプを預け、絵の勉強をさせることにするが…。第55回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。

自分の殻に踏みとどまることなく、常に精進を続ける。だがその殻を打ち破ることは容易なことでなく、激しい苦痛を伴う。凡人と天才との違いはこの苦しみを耐えて乗り越えることができるにあるのではないのでしょうか。

芸術家の特異な生涯だけでなく朝鮮の近代史も同時に描かれており、叙事詩的な味わいもある。本作品に出てくる重要事件の名前すら聞いたことがなく、改めて朝鮮の歴史を知らないのかと思い知らされます。

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2005/05/15

推定無罪

製作年:1990年
製作国:アメリカ 
監 督:アラン・J・パクラ

ラスティは、優秀で堅物の首席検事補として知られ、幸せな家庭を営んでいた。ある日、上司の地方検事レイモンドから同僚の美人検事補キャロリンが殺害されたことを知らされ、この事件を担当するように命じられる。彼女はラスティが密かに情事を重ねていた愛人だったのだが…。

終始、沈鬱な表情を浮かべているラスティ(ハリソン・フォード)。どこかで道を誤ってしまった男の哀しさとやるせなさが身に染みてきます。

本作品を観るのは二回目だったので、事件の真相は知っていました。それでも引き込まれてしまうのは、終盤までラスティが真犯人なのか否かをはっきり描かれておらず、そのミステリー展開が巧妙に作られているからでしょう。

ピアノを基調としたジョン・ウィリアムズの音楽も印象深い。

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2005/05/14

夏休みのレモネード

製作年:2001年
製作国:アメリカ
監 督:ピート・ジョーンズ

1976年、シカゴ。カトリックの家庭に育つ8歳のピートは消防士のパパ、優しいママ、そして7人の兄弟と元気に暮らしていた。夏休みの前にシスターから“神の道を行けるかは今年の夏の行ないで決まる”と言われる。彼は兄から異教徒をカトリックに改宗させれば聖人になって天国に行けると聞くが…。

どうしても気になるのは、ピート(アディール・スタイン)がカトリック=善、異教徒=悪と信じて、ユダヤ教会に出掛けていくところ。彼の行動から「宗教とは何か?」というテーマが浮かび上がってくるにしても、あまりに無邪気で非常識。見ていてハラハラする。

ユダヤ教会のラビ(ケヴィン・ポラック)が彼を暖かく見守っているからこのドラマは成立するが、現実的には厳しい仕打ちを受けるのではないのでしょうか。そう思うと落ち着かない。

いい台詞がひとつ。「生命力にあふれた姿は皆の心を豊かにする」。一生懸命、がんばっている人を見ると周りが応援したくなる。そういう真理は確かにあると思います。

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2005/05/13

ボーン・スプレマシー

製作年:2004年
製作国:アメリカ
監 督:ポール・グリーングラス

CIAの女性諜報員パメラは、ベルリンで公金横領事件を調べていた。しかし、情報提供者が何者かに襲撃され、関係資料を奪われてしまう。現場からジェイソンの指紋が検出される。2年前の壮絶な逃走劇から生き延びた彼は、インドのゴアで恋人マリーと人目を避けて暮らし、新しい人生を歩んでいたのだが…。

切れ味鋭いアクション展開。ジェイソンが危機に陥ったとき、その場にある携帯機器や武器を素早く使いこなしていくのが、鮮やかで小気味好い。

昔読んだ原作の中では闇雲に“陰謀だ、罠だ”と絶叫ばかりしていて、げんなりさせられたのとは大違いだ。本作品のジェイソンは、冷静沈着、確実に作戦を遂行していく様は、とてもクールで大いに魅了された。

クライマックスのロシア潜入は、今までのアクション映画にはあまりないエピソードで、深い余韻が残る。

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2005/05/12

阿修羅のごとく

製作年:2003年
製作国:日本
監 督:森田芳光
原作:向田邦子

昭和54年の冬。竹沢家の三女・滝子が突然三人の姉妹全員を呼び集めた。滝子は70歳になる父・恒太郎に愛人と子供がいると伝える。四人は何も知らずに平穏な日々を過ごしている母・ふじには知らせないようにしようと約束する。実は彼女たちも互いに人には言えない問題を抱えていたのだが…。

これで二度目の鑑賞となるが、再見に耐える作品である。嫉妬のようなドロドロした感情を描きながら、どこかユーモラスで生々しい感じがしない。四姉妹の行動が、どこかギクシャクしていて微笑ましい。

それでいて、しみじみと心に残る場面の創造に成功している。一番心に焼き付いているのは、不仲だった三女・滝子(深津絵里)と四女・咲子(深田恭子)が和解し、昔の思い出を語る場面。幼少の頃、自分は父親から愛されていないと思い混んだ記憶。それがトラウマとなって、正常な人間関係を築けなくなってしまう。「Ray レイ」(2004)にもつながるテーマだと感じました。

こういう作品があるから「海猫」(2004)のようにちょっと違うなという作品があったとしても、森田芳光監督から目が離せない。

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2005/05/11

投稿一覧

●あ

アイ・アム・レジェンド
アイアンマン
アイガー北壁
アイス・エイジ 2
愛する人
アイデンティティー
愛と青春の旅だち
愛についてのキンゼイ・レポート
愛の神、エロス
愛のむきだし
愛の予感
愛の落日
愛の流刑地
愛は霧のかなたに
相棒 劇場版 絶体絶命 42.195km
アイム・ノット・ゼア
アイランド
アイ,ロボット
愛を読むひと
アウェイ・フロム・ハー 君を想う
青い鳥
蒼き狼 地果て海尽きるまで
あおげば尊し
青空のゆくえ
赤い月
赤い文化住宅の初子
アキレスと亀
悪人
アクロス・ザ・ユニバース
アザーズ
旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ
アサルト13 要塞警察
阿修羅のごとく
阿修羅城の瞳
明日の記憶
あしたの私のつくり方
明日への遺言
アタック・ザ・ガス・ステーション
アダプテーション
頭山
アドレナリン
アナーキスト
アニー・ホール
アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生
あの日、欲望の大地で
アバター
アビエイター
アフガン零年
アフター・ウエディング
アフタースクール
アフリカの光
アポカリプト
アポロ13
甘い人生
甘い生活
アマロ神父の罪
アミスタッド
雨あがる
雨鱒の川
アメリカ,家族のいる風景
アメリカン・ギャングスター
アメリカン・スプレンダー
嵐が丘
あらしのよるに
アリス・イン・ワンダーランド
アリスの恋
ある愛の風景
ある朝スウプは
歩いても 歩いても
ある結婚の風景
ある公爵夫人の生涯
アルフィー
アレキサンダー
アレックス
暗殺
アワーミュージック
アンジェラ
アンジェラの灰
アンストッパブル
アンダーグラウンド
アンダーワールド
アンダーワールド エボリューション
アンタッチャブル
アンテナ
アンフェア the movie

●い

イーオン・フラックス
イースタン・プロミス
家の鍵
息もできない
いたいふたり
いつか読書する日
いつか眠りにつく前に
狗神
犬猫
いぬのえいが
イノセント・ボイス 12歳の戦場
いのちの戦場 アルジェリア1959
いのちの食べかた
イブラヒムおじさんとコーランの花たち
いま、会いにゆきます
イン・アメリカ 三つの小さな願いごと
イングロリアス・バスターズ
インサイダー
インサイド・マン
イン・ザ・プール
イン・ディス・ワールド
インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国
インテルビスタ
イントゥ・ザ・ブルー
イントゥ・ザ・ワイルド
イン・ハー・シューズ
インビクタス 負けざる者たち
インファナル・アフェア2 無間序曲
インファナル・アフェア3 終極無間

●う

ヴァイブレータ
ヴァン・ヘルシング
ヴィーナス
ウィスキー
ヴィタール
ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ
ヴィレッジ
ウィンブルドン
ウィンター・ソング
ウェイトレス おいしい人生のつくりかた
ウェディング・シンガー
ヴェニスの商人
ヴェラ・ドレイク
ウェルカム ヘヴン
ヴェロニカ・ゲリン
ウォーク・ザ・ライン
ウォーロード 男たちの誓い
ウォッチメン
ウォレスとグルミット ペンギンに気をつけろ
ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ
ウォンテッド
受取人不明
動くな、死ね、甦れ!
牛の鈴音
歌え ジャニス★ジョプリンのように
うた魂(たま)
宇宙戦争
美しい夏キリシマ
美しい人
美しき運命の傷痕
うつせみ
ウッドストックがやってくる!
ウディ・アレンの夢と犯罪
姑獲鳥の夏
海猫
海を飛ぶ夢
埋もれ木
雲南の少女 ルオマの初恋
運命じゃない人
運命のボタン
運命を分けたザイル

●え

永遠の片想い
永遠のこどもたち
永遠のモータウン
映画は映画だ
英語完全征服
英国王 給仕人に乾杯
エイプリルの七面鳥
エイブル
エイリアン
エイリアン 2
エイリアン 3
エイリアンVS.プレデター
エグザイル 絆
エクソシスト
エクソシスト ビギニング
エターナル・サンシャイン
エニグマ
ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序
ヱヴァンゲリヲン新劇場版 破
エブリバディ・フェイマス
エミリー・ローズ
エリザベス
エリザベス ゴールデン・エイジ
エリザベスタウン
エリックを探して
エリン・ブロコビッチ
エレジー
エレニの旅
エレファント
エンジェル
エンパイア・オブ・ザ・ウルフ

●お

オアシス
王妃の紋章
王は踊る
大いなる陰謀
大いなる休暇
オーシャン・オブ・ファイヤー
オーシャンズ12
オーシャンズ13
オーストラリア
オープン・ウォーター
オールド・ボーイ
オオカミの誘惑
大阪ハムレット
お買いもの中毒な私
奥さまは魔女
おくりびと
おっぱいバレー
おとうと
男たちの大和 YAMATO
おと・な・り
鬼が来た
オフサイド・ガールズ
オペラ座の怪人
オペレッタ狸御殿
溺れゆく女
オリバー・ツイスト
オリンダのリストランテ
俺たちフィギュアスケーター
俺は、君のためにこそ死ににいく
おわらない物語 アビバの場合
女の子ものがたり
女はバス停で服を着替えた

●か

カーサ・エスペランサ
カーズ
カーテンコール
カールじいさんの空飛ぶ家
母べえ
かいじゅうたちのいるところ
怪談
海炭市叙景
カイロの紫のバラ
鏡の女たち
輝ける青春
隠された記憶
隠し剣 鬼の爪
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS
崖の上のポニョ
陰日向に咲く
かげろう
カサノバ
華氏911
火星のカノン
風が強く吹いている
風の歌が聴きたい
風の前奏曲
河童のクゥと夏休み
カティンの森
悲しみが乾くまで
カナリア
彼女たちの時間
彼女が消えた浜辺
カミュなんて知らない
紙屋悦子の青春
亀も空を飛ぶ
かもめ食堂
カレンダー・ガールズ
渇き
歓喜の歌
カンナさん大成功です
がんばれグムスン
カンフーハッスル

●き

消えた天使
機関車先生
気球クラブ、その後
帰郷
危険な関係
岸辺のふたり
奇跡のシンフォニー
北の零年
奇談
キック・アス
機動警察パトレイバー THE MOVIE
機動警察パトレイバー 2 the Movie
樹の海
きみがぼくを見つけた日
君とボクの虹色の世界
君に届け
きみに読む物語
君のためなら千回でも
きみの友だち
君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
逆境ナイン
キャッチ ア ウェーブ
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語
キャバレー
キャピタリズム マネーは踊る
キャラメル
ギャング・オブ・ニューヨーク
キャンディ
休暇
キューティーハニー
宮廷画家ゴヤは見た
嫌われ松子の一生
キング・アーサー
キング・コング
キングダム・オブ・ヘブン

●く

空気人形
グーグーだって猫である
空中庭園
グエムル 漢江の怪物
九月に降る風
ククーシュカ ラップランドの妖精
グッド・シェパード
グッド・バッド・ウィアード
グッドナイト & グッドラック
グッドモーニング・バビロン
靴に恋して
グッバイ、レーニン
クライシス・オブ・アメリカ
クライマーズ・ハイ
クライング・フィスト
クラッシュ
グラン・トリノ
クレールの刺繍
クルテク もぐらくんと森の仲間たち
ぐるりのこと
黒い雨
クローサー
クローズド・ノート
クローバーフィールド HAKAISHA
黒水仙

●け

刑事ジョー ママにお手あげ
刑事ジョン・ブック 目撃者
消されたヘッドライン
ゲゲゲの女房
ゲット スマート
ゲド戦記
ケミカル51
幻影師アイゼンハイム
県庁の星

●こ

恋する惑星
恋の風景
恋の罠
恋は五・七・五
公共の敵
恍惚
光州5・18
交渉人 真下正義
皇帝ペンギン
コースト・ガード
コーヒー&シガレッツ
珈琲時光
コーラス
ゴールデンスランバー
氷の微笑
五月のミル
告発のとき
ココ・シャネル
ココシリ
ここに幸あり
ゴシカ
五線譜のラブレター DE-LOVELY
子供の情景
子猫をお願い
コネクテッド
この自由な世界で
この世の外へ クラブ進駐軍
この道は母へとつづく
五瓣の椿
ごめん
コラテラル
コレラの時代の愛
転がれ!たま子
コロッサル・ユース
コンスタンティン

●さ

再会の街で
最高の人生の見つけ方
最後の恋のはじめ方
最後の忠臣蔵
サイドウェイ
西遊記
サイレントヒル
ザ・インタープリター
ザ・ウォーカー
サウスバウンド
サウンド・オブ・サンダー
サウンド・オブ・ミュージック
酒井家のしあわせ
佐賀のがばいばあちゃん
サガン 悲しみよ こんにちは
櫻の園 さくらのその
さゞなみ
座頭市
サハラに舞う羽根
ザ・バンク 堕ちた巨像
サブウェイ123 激突
サマーウォーズ
サマータイムマシン・ブルース
ザ・マジックアワー
サマリア
ザ・ミッション 非情の掟
さよなら。いつかわかること
さよなら子供たち
さよなら、さよならハリウッド
サヨナラ COLOR
サルバドールの朝
ザ・ロード
ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト
さんかく
懺悔
三国志
サンシャイン・クリーニング
サン・ピエールの生命
サンダーバード
三年身籠る

●し

しあわせな孤独
しあわせのかおり
しあわせの隠れ場所
幸せのレシピ
シークレット ウインドウ
シークレット・サンシャイン
ジェイン・オースティンの読書会
ジェシー・ジェームズの暗殺
ジェネラル・ルージュの凱旋
シカゴ
四月の雪
色即ぜねれいしょん
死刑台のエレベーター
地獄の黙示録 特別完全版
沈まぬ太陽
四川のうた
疾走
実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)
死ぬまでにしたい10のこと
縞模様のパジャマの少年
シムソンズ
シャーク・テイル
ジャージの二人
ジャーヘッド
シャーロック・ホームズ
シャイン
ジャスミンの花開く
ジャック・メスリーヌ Part 1 ノワール編
ジャック・メスリーヌ Part 2 ルージュ編
シャッター アイランド
しゃべれども しゃべれども
写楽
ジャンプ
十三人の刺客
重力ピエロ
主人公は僕だった
純愛中毒
純喫茶磯辺
春夏秋冬そして春
ジュリー & ジュリア
シュレック 2
シュレック 3
少年メリケンサック
処女の泉
書道ガールズ!! わたしたちの甲子園
シリアナ(1回目)
シリアナ(2回目)
シリアの花嫁
シルク
シルミド SILMIDO
白いリボン
白バラの祈り
シングルマン
信さん・炭坑町のセレナーデ
シン・シティ
深呼吸の必要
真実の瞬間(とき)
人生に乾杯
人生万歳!親切なクムジャさん
シンデレラマン
神童

●す

酔画仙
推定無罪
スイミング・プール
スーパーサイズ・ミー
スーパースター カム・サヨン
スーパーマン リターンズ
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
スウィングガールズ
スカーレットレター
スカイキャプテン- ワールド・オブ・トゥモロー-
スカイ・クロラ The Sky Crawlers
スカイハイ 劇場版
図鑑に載ってない虫
スキャンダル
スクール・オブ・ロック
スター・ウォーズ エピソード 3 シスの復讐
スター・トレック
スタンドアップ
スチームボーイ
ずっとあなたを愛してる
ステップフォード・ワイフ
ストリングス 愛と絆の旅路
砂と霧の家
砂時計
スパイ・ゾルゲ
スパイダー
スパイダー 少年は蜘蛛にキスをする
スパイダー パニック
スパイダーマン 3
スフィア
スマイル 聖夜の奇跡
スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい
スラムドッグ$ミリオネア
スリ

●せ

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
西洋鏡 映画の夜明け
世界
世界で一番パパが好き!
世界の中心で、愛をさけぶ
セックス・アンド・ザ・シティ
接吻
セブンソード
蝉しぐれ
セルピコ
セルラー
選挙
戦場でワルツを
戦場のアリア
戦場のピアニスト
潜水服は蝶の夢を見る
セントアンナの奇跡
千年の祈り

●そ

ソウ
ソウ 2
ソーシャル・ネットワーク
そして、ひと粒のひかり
そして、私たちは愛に帰る
ゾディアック
その木戸を通って
そのときは彼によろしく
その土曜日、7時58分
その名にちなんで
その日のまえに
ソフィアの夜明け
空とコムローイ タイ、コンティップ村の子どもたち
ソラニン
ソルト
それでも生きる子供たちへ
それでも恋するバルセロナ
そんな彼なら捨てちゃえば

●た

ダーク・ウォーター
ダークナイト
ターミナル
ターミネーター 4
ダイアナの選択
第9地区
タイタンの戦い
大停電の夜に
大統領の陰謀
大統領の理髪師
大日本人
ダイ・ハード4.0
タイフーン
タイムライン
題名のない子守唄
太陽に灼かれて
タイヨウのうた
ダ・ヴィンチ・コード
ダウト あるカトリック学校で
誰がため
誰がために
タクシードライバー
タッチ
タッチ・オブ・スパイス
堕天使のパスポート
ダニー・ザ・ドッグ
旅するジーンズと16歳の夏
タフ
ダブリン上等
タブロイド
たまゆらの女
誰も知らない
誰も守ってくれない
タロットカード殺人事件
単騎、千里を走る
ダンサーの純情
ダンシング・ハバナ
ダンス・ウィズ・ウルブズ

●ち

小さき勇者たち ガメラ
チーム★アメリカ ワールドポリス
チーム・バチスタの栄光
チェ 28歳の革命
チェ 39歳 別れの手紙
チェイサー
チェケラッチョ
チェチェンへ アレクサンドラの旅
チェブラーシカ
チェルシーホテル
チェンジリング
地球で最後のふたり
チキン・リトル
父、帰る
父親たちの星条旗
父と暮せば
血と骨
チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
チャーリーとチョコレート工場
チャーリー・バートレットの男子トイレ相談室
チャイナタウン
茶の味
チャプター27
チャンピオン
長江哀歌(エレジー)
チョコレート・ファイター
チルソクの夏
沈黙の戦艦

●つ

ツイステッド
憑神 つきがみ
つぐない
綴り字のシーズン
椿三十郎(森田芳光)
翼よ あれが巴里の灯だ
冷たい熱帯魚
劔岳 点の記

●て

ティアーズ・オブ・ザ・サン
ディア・ドクター
デイ・アフター・トゥモロー
テイキング・ライブス
デイジー
ディセント
ディック & ジェーン 復讐は最高
ディファイアンス
ティム・バートンのコープス ブライド
テープ
手紙
敵こそ、我が友 戦犯クラウス・バルビーの3つの人生
出口のない海
デスノート 前編
デスノート the Last name
鉄人28号
デトロイト・メタル・シティ
デュプリシティ スパイは、スパイに嘘をつく
テラビシアにかける橋
天空の草原のナンサ
転校生 さよならあなた
天国の青い蝶
天国の本屋 恋火
天使と悪魔
電車男
転々

●と

ドア・イン・ザ・フロア
東京原発
トウキョウソナタ
東京ゾンビ
東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
灯台守の恋
逃亡者
トゥモロー・ワールド
トゥヤーの結婚
トーク・トゥ・ハー
遠くの空に消えた
時をかける少女
トスカーナの休日
トッポ・ジージョのボタン戦争
トニー滝谷
扉をたたく人
ドミノ
トム・ヤム・クン
トラフィック
トランスフォーマー
トランスフォーマー リベンジ
トランスポーター 2
トランスポーター 3 アンリミテッド
ドリーマーズ
ドリームキャッチャー
トリコロールに燃えて
トリスタンとイゾルデ
トリック 劇場版2
トルク
終着駅 トルストイ最後の旅
トロイのヘレン
ドロップ
泥の河
トワイライト 初恋
トンケの蒼い空
トンマッコルへようこそ

●な

ナイト & デイ
ナイロビの蜂
嘆きのテレーズ
ナショナル・トレジャー
ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記
茄子 アンダルシアの夏
涙そうそう
夏時間の庭
夏休みのレモネード
ナニー・マクフィーの魔法のステッキ
何も変えてはならない
ナビィの恋
ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女
ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛
南極物語
南極料理人
ナンバー 23

●に

ニキフォル 知られざる天才画家の肖像
肉弾
西の魔女が死んだ
虹の女神 Rainbow Song
日本沈没
ニューオーリンズ・トライアル
ニュースの天才
ニュー・ワールド
ニライカナイからの手紙
ニワトリはハダシだ

●ぬ

●ね

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
寝ずの番
ネバーランド
眠る男

●の

野いちご
脳内ニューヨーク
ノエル
ノーカントリー
ノーマ・レイ
ノー・マンズ・ランド
ノッティングヒルの恋人
ノルウェイの森
ノロイ

●は

バーダー・マインホフ 理想の果てに
ハート・ロッカー
バーレスク
バーン・アフター・リーディング
ハイジ
ハイスクール・ミュージカル
ハイスクール・ミュージカル 2
ハイスクール・ミュージカル ザ・ムービー
パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト
パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド
パイレーツ・ロック
ハウルの動く城
バイオハザード2 アポカリプス
博士の愛した数式
鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
ハゲタカ
パコと魔法の絵本
バス174
バタフライ・エフェクト
ハチミツとクローバー
初恋
初恋のアルバム 人魚姫のいた島
初恋のきた道
ハッシュ
パッチギ
パッチギ LOVE&PEACE
パッセンジャーズ
バッド・エデュケーション
バットマン ビギンズ
ハッピーフライト
バッファロー'66
初雪の恋 ヴァージン・スノー
バトル・ロワイアル2
花のあと
花嫁はギャングスター
花よりもなほ
母なる証明
ハプニング
パブリック・エネミーズ
バベル
ハムナプトラ 3 呪われた皇帝の秘宝
パラダイス・ナウ
ハリウッド監督学入門
パリ・ルーヴル美術館の秘密
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
ハリー・ポッターと謎のプリンス
巴里の恋愛協奏曲
パレード
春が来れば
遥かなるクルディスタン
バルカン超特急
春の雪
ハルフウェイ
バレエ・カンパニー
半落ち
ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
バンク・ジョブ
ハンコック
犯人に告ぐ
バンテージ・ポイント

●ひ

ピアニスト
ピアニストを撃て
ヒート
ヒーローショー

ピーナッツ
ピエロの赤い鼻
ヒックとドラゴン
羊たちの沈黙
ビッグ・リバー
人が人を愛することのどうしようもなさ
人のセックスを笑うな
ヒトラー 最期の12日間
ヒトラーの贋札
ビハインド・ザ・サン
火火
ビフォア・サンセット
ひゃくはち
百万円と苦虫女
白夜
ビューティフル・ボーイ
ヒューマンネイチュア
ビヨンド the シー
ピリペンコさんの手づくり潜水艦
ピンクパンサー

●ふ

ファイヤーウォール
ファストフード・ファストウーマン
ファニーゲーム U.S.A.
ファンタスティック・フォー 超能力ユニット
ファンタスティック・フォー 銀河の危機
フィクサー
フィッシュストーリー
フィラデルフィア
胡同(フートン)のひまわり
フェイク シティ ある男のルール
フォーガットン
ブーリン家の姉妹
フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白
復讐者に憐れみを
福耳
ふくろう
武士の家計簿
舞台よりすてきな生活
ブタがいた教室
ふたりの5つの分かれ路
ブッシュ
ブッシュ・ド・ノエル
船を降りたら彼女の島
譜めくりの女
冬の小鳥
フライ,ダディ,フライ
プライド
プライド 栄光への絆
プライドと偏見
ブラインドネス
フライトプラン
プライベート・ライアン
フラガール
ブラザーズ・グリム
プラダを着た悪魔
ブラック・スネーク・モーン
ブラック・ダリア
ブラッドシンプル ザ・スリラー
ブラッド・ダイヤモンド
ブルークラッシュ
プルーフ・オブ・マイ・ライフ
プルートで朝食を
故郷の香り
ブレードランナー
ブレス
フレンチなしあわせのみつけ方
ブロークバック・マウンテン
ブロークン・フラワーズ
フローズン・リバー
ブロードウェイ ブロードウェイ コーラスラインにかける夢
フロスト×ニクソン
プロデューサーズ
プロヴァンスの贈りもの

●へ

ベアーズ・キス
ヘアスプレー
ペイチェック 消された記憶
ペイルライダー
ベガスの恋に勝つルール
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
ベルヴィル・ランデブー
ペルセポリス
ベルリン・フィルと子どもたち
ベルリン、僕らの革命
ベルンの奇蹟
ベンジャミン・バトン 数奇な人生
変身(佐野直樹監督)

●ほ

ボヴァリー夫人 ディレクターズ・カット版
亡国のイージス
棒たおし
抱擁のかけら
ポーラー・エクスプレス
ボーン・アルティメイタム
ボーン・スプレマシー
ぼくセザール 10歳半 1m39cm
ぼくたちと駐在さんの700日戦争
僕の彼女はサイボーグ
僕の彼女を紹介します
僕のニューヨークライフ
僕のピアノコンチェルト
僕はラジオ
ぼくを葬る
ホストタウン エイブル 2
ホステージ
ポセイドン・アドベンチャー
ポチの告白
墨攻
ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン
ホテル・ニューハンプシャー
ホテル ビーナス
ホテル・ルワンダ
炎のメモリアル
ホノカアボーイ
ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム
微笑みに出逢う街角
ホリデイ
ポルターガイスト
ホルテンさんのはじめての冒険
ボルト
ボルベール 帰郷
ポロック 2人だけのアトリエ
ホワイトナイツ 白夜
ホワイト・ライズ
香港国際警察 NEW POLICE STORY

●ま

マーズ・アタック
マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
マイケル・ジャクソン THIS IS IT
舞妓 Haaaan
迷子の警察音楽隊
マイティ・ハート 愛と絆
マイ・ファーザー
マイ・ブルーベリー・ナイツ
マイ・ボディガード
マグダレンの祈り
マザー・テレサ
マシニスト
マダムと奇人と殺人と
マッカーサー
マッチポイント
マッハ
マディソン郡の橋
魔笛
真夏のオリオン
魔法にかけられて
間宮兄弟
マラソン
マリと子犬の物語
マルコヴィッチの穴
マルタのやさしい刺繍
マルチュク青春通り
マン・オン・ワイヤー
マンダレイ
マンデラの名もなき看守
マンハッタン・ラプソディ
マンマ・ミーア

●み

三池 終わらない炭鉱(やま)の物語
湖のほとりで
ミスティック・リバー
ミスト
ミス・ポター
ミッション・クレオパトラ
ミッシング
ミトン
みなさん、さようなら
ミュンヘン
ミリオンダラー・ベイビー
ミリキタニの猫
ミルク
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
ミレニアム 2 火と戯れる女
ミレニアム 3 眠れる女と狂卓の騎士

●む

息子の部屋
息子のまなざし
ムッソリーニとお茶を
宗方姉妹
無防備
村の写真集

●め

めがね
めぐりあう時間たち
めぐり逢う大地
メゾン・ド・ヒミコ
メリンダとメリンダ
メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
メルシィ 人生

●も

魍魎の匣
燃えよ ピンポン
モーヴァン
モーターサイクル・ダイアリーズ
木浦は港だ
モンガに散る
モンゴル
モンスター

●や行

やさしくキスをして
靖国 YASUKUNI
ヤッターマン
山猫は眠らない 2 狙撃手の掟
闇の子供たち
やわらかい手
ヤング@ハート
ユー・キャン・カウント・オン・ミー
雪に願うこと
油断大敵
ユナイテッド93
酔いがさめたら、うちに帰ろう。
妖怪大戦争
容疑者Xの献身
善き人のためのソナタ
欲望
四日間の奇蹟
酔っぱらった馬の時間
夜になるまえに
夜のピクニック
夜を賭けて
歓びを歌にのせて

●ら

ラースと、その彼女
ライフ・アクアティック
ライフ・イズ・コメディ ピーター・セラーズの愛し方
ライフ・イズ・ジャーニー
ライフ・イズ・ミラクル
ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
ライラの冒険 黄金の羅針盤
ラヴァーズ・キス
ラヴェンダーの咲く庭で
落語娘
ラスト、コーション
ラスト サムライ
ラストデイズ
ラスベガスをぶっつぶせ
ラッシュアワー3
ラッシュライフ
ラブ★コン
ラン・アウェイ ―RUN AWAY―
ランド・オブ・ザ・デッド
ランド・オブ・プレンティ
乱暴と待機
ランボー 最後の戦場

●り

リーグ・オブ・レジェンド 時空を越えた戦い
力道山
理想の結婚
理想の女
リダクテッド 真実の価値
リチャード・ニクソン暗殺を企てた男
リトル・イタリーの恋
リトル・チュン
リトル・ランナー
リバティーン
リミッツ・オブ・コントロール
理由(アーネ・グリムシャー監督)
理由(大林宣彦監督)
猟奇的な彼女
リリィ、はちみつ色の秘密
隣人13号
リンダ リンダ リンダ
輪廻
玲玲(リンリン)の電影日記

●る

ルイーサ
ルーヴルの怪人
ルーキー
ル・ディヴォース パリに恋して

●れ

レイクサイド マーダーケース
レイチェルの結婚
レイヤー・ケーキ
レスラー
列車に乗った男
レッドクリフ Part 1
レッドクリフ Part 2 未来への最終決戦
レディ・イン・ザ・ウォーター
レディ・ジョーカー
レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで

●ろ

蝋人形の館
ローズ・イン・タイドランド
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
ロード・オブ・ドッグタウン
ローレライ
六月の蛇
路上のソリスト
ロスト・イン・トランスレーション
ロスト・メモリーズ
ロッキー 4 炎の友情
ロッキー・ザ・ファイナル
ロビン・フッド
ロング・エンゲージメント
ロックンローラ
ロボコン
ロマンシング・ストーン 秘宝の宝
ロルナの祈り

●わ

ワールド・オブ・ライズ
ワールド・トレード・センター
ワイルド・レンジ 最後の銃撃
わたし出すわ
私たちの幸せな時間
私の頭の中の消しゴム
私の中のあなた
私は「うつ依存症」の女
私は猫ストーカー
笑の大学
笑う蛙
悪い男
ワルキューレ

●英数字

007 慰めの報酬
10日間で男を上手にフル方法
12人の怒れる男
14歳
16ブロック
1980
2046
20世紀少年 第1章 終わりの始まり
20世紀少年 第2章 最後の希望
20世紀少年 最終章 ぼくらの旗
21グラム
22才の別れ Lycoris 葉見ず花見ず物語
25時
39 刑法第三十九条
3時10分、決断のとき
4ヶ月、3週と2日
4分間のピアニスト
(500日)のサマー
50回目のファースト・キス
50歳の恋愛白書
69 sixty nine
7つの贈り物
8 Mile
8月のクリスマス
9 Songs ナイン・ソングス
A2
ALWAYS 三丁目の夕日
ALWAYS 続・三丁目の夕日
AVP2 エイリアンズVS.プレデター
BANDAGE バンデイジ
Be Cool
blue
BOX 袴田事件 命とは
BOY A
CODE46
Dear フランキー
DRAGONBALL EVOLUTION
dot the I ドット・ジ・アイ
Dr.Tと女たち
Dr.パルナサスの鏡
D-WARS ディー・ウォーズ
GOAL
GOEMON
GSワンダーランド
HACHI 約束の犬
ICHI
JUNO ジュノ
K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
L.A.コンフィデンシャル
L Change The World
LOVERS
M:i:3
Mishima
Mr.&Mrs.スミス
Mr.インクレディブル
MUSA 武士
NANA
NINE ナイン
N.Y.式ハッピー・セラピー
ONCE ダブリンの街角で
PTU
PROMISE
Ray レイ
RENT レント
SAYURI
Shall we Dance?
SPIRIT
S.W.A.T.
Sweet Rain 死神の精度
TAKESHIS`
THE 有頂天ホテル
TOKYO!
UDON
UNLOVED
Vフォー・ヴェンデッタ
WALL・E ウォーリー
X-MEN ファイナル・ディシジョン

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東京原発

製作年:2002年
製作国:日本
監 督:山川元

東京都知事の天馬が緊急会議を招集。局長たちを前にした彼は、財政難解決の秘策として「新宿中央公園に原子力発電所をつくる」と提案する。唐突なこの提案に混乱した局長たちは専門家として東大の教授を呼ぶ。一方、天馬は原子力安全委員の松岡を呼び出そうとする。だが松岡は極秘裏の作業を指揮してところだった…。

巧みでユーモアたっぷりの会話劇から浮かび上がってくる深刻なテーマ。その意外な展開に魅了されました。テレビで話していること、国が言っていることは必ずしも真実ではない。常にそれらをチェックする批評精神を忘れてはいけない。

ただ、後半のMOX燃料ジャックのエピソードはなかった方が良かった。インパクトあるラストシーンを挿入させたい製作意図はわかりますが、ありきたりなディディールでサスペンス盛り上がりに欠ける。会議室だけで完結した方が、深く余韻が残ったことでしょう。

唯一の被爆国が原発に囲まれる現実を糾弾する台詞がひとつ。「人間は過去のことをすぐに忘れる。終わったことには関心がない」。

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2005/05/10

レイクサイド マーダーケース

製作年:2004年
製作国:日本
監 督:青山真治

湖畔の別荘で中学受験を控えた三家族が、塾の講師を招き一緒に勉強合宿を開くことになった。家族とは別居中の並木も、中学受験には疑問を持ちつつ妻と娘のためにこの合宿へ参加した。突然、並木の愛人である英里子が別荘にやって来て夕食を共にする。その夜、並木はリビングで英里子の死体を発見するが…。

本格ミステリーの醍醐味を味わいつつ、青山真治監督がこういうタイプの作品も作れるのだという感慨にもひたる。

ただ、最初の一場面が伏線というよりも犯人の本質をずばりと表していて、意外な真相という感じにならなかったのが残念。

また、編集でカットされてしまったのかもしれないが、並木(役所広司)が光に弱いところとか、並木の妻・美菜子(薬師丸ひろ子)の未来が見える能力などが、後半の展開にあまり絡んでこなく、浮いたように感じて終ってしまうところも気になった。

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2005/05/09

バルカン超特急

製作年:1938年
製作国:イギリス
監 督:アルフレッド・ヒッチコック

バンドリカ(仮想国)からロンドンへ向う列車が豪雪で立往生した。仕方なくアイリスは他の客と共に駅前のホテルへ宿泊する。翌朝、ダイヤは回復し、出発の準備をしている彼女の頭に植木の箱が落ちる。軽い打撲傷ですんだもののふらつく彼女を介抱してくれたのはミス・フロイだった。二人は同室になるが…。

女性失踪の謎を追い駆けるミステリーからサスペンス、アクション、最後にロマンスとめまぐるしく変わる展開に感心する。

何より面白いのが、クロケット試合にしか関心のないイギリス人コンビ。一方ではイギリスのために命をかけるスパイも登場し、その対比からヒッチコックの皮肉な視点を感じる。二人の行動原理は良い意味で脱力していて微笑を誘う。

いま観ると特撮シーンのチープさが逆に味わい深い。

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2005/05/08

シャイン

製作年:1995年
製作国:オーストラリア
監 督:スコット・ヒックス

デイヴィッドは幼少の頃から音楽狂の父にピアノを仕込まれ、天才少年として評判になった。最初は息子の才能に鼻高々だった父だが、アメリカついで英国の王立音楽院に留学の話が出ると、家族から離れることを暴力的に拒否する。彼は周囲の励ましを受け、家を出てロンドンへ向うが…。
第69回アカデミー賞でジェフリー・ラッシュが主演男優賞を受賞。

これほどに愛憎入り混じった父と息子の親子関係を見たことがない。一方的に虐待するならまだしも、時に滋味深い愛情を施す父親だけに、父親との関係をどう構築したらよいのか息子は迷い続ける。いつまでも息子を自分の支配下に置き続けたいと願う父親。ここに息子への愛情と才能への嫉妬が入り混じっている。

そのために父親は決定的に子離れのタイミングを誤ってしまった。結果的に精神障害を患い、大成功したとはいえないイギリス留学だったが、父親との離反を決断した息子の勇気は称賛されるべきものだろう。

父親役のアーミン・ミューラー=スタールが凄まじい存在感。

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2005/05/07

きみに読む物語

製作年:2004年
製作国:アメリカ 
監 督:ニック・カサヴェテス

渡り鳥がアリー(レイチェル・マクアダムス)を、渡り鳥が降り立つ湖がノア(ライアン・ゴズリング)を、それぞれ象徴していると感じました。繰り返しアリーはノアの元から飛び立っていくが、月日を経てまた戻ってくる。それを予感させる冒頭の美しい映像が印象深い。

もっとも心に焼き付いている場面は、後半で去就に迷うアリーも対してノアが言う台詞。「母親のためでなく、婚約者のためでなく、俺のためでもなく、自分自身が何をしたいのか。自分の幸せのために決断してくれ」。選択を迫られた時、大切な基準はそういうことになるのでしょうね。

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2005/05/06

ホワイトナイツ 白夜

「ホワイトナイツ 白夜」★★★(BS)
1985年アメリカ 監督:テイラー・ハックフォード
出演:ミハイル・バルシニコフ グレゴリー・ハインズ
   イザベラ・ロッセリーニ イエジー・スコリモフスキー

ソ連からアメリカに亡命した著名なバレエ・ダンサー、ニコライ。彼の乗った旅客機がエンジン不良のためソ連の空軍基地に緊急着陸した。彼はKGBのチャイコ大佐に拘束されてしまう。彼を母国に取り戻そうと画策する大佐は、アメリカから亡命してきた黒人のタップダンサー、レイモンドを監視役につけるが…。第58回アカデミー賞でライオネル・リッチーの歌う「セイ・ユー・セイ・ミー」が歌曲賞を受賞。

ソ連もKGBも消滅してしまった現在、ある種の懐かしさを覚える。だが、「自由を求める戦い」は今日でも延々と続いている。ここで言う自由とは、芸術、思想などの事である。どんな国でも、大なり小なり権力によってそれらは規制されており、「自由を求める戦い」は普遍的なテーマとして成立するのであろう。

ソ連から亡命した過去を持つM・バルシニコフ。フィクションを越えたリアルな心情が伝わってくる。G・ハインズとのダンスシーンは圧巻であった。

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2005/05/05

愛と青春の旅だち

製作年:1982年
製作国:アメリカ 
監督:テイラー・ハックフォード

シアトルに住むザックは、元兵士で酒と女に溺れた父と二人で暮らしていた。母はザックが幼い頃、父の不実が原因で自殺した。ある日、ザックは父の反対を押し切って海軍士官養成学校に入学する。そして鬼軍曹フォーリーによる厳しい指導のもと、他の士官候補生たちと共に過酷な訓練を受け始めるが…。
第55回アカデミー賞でルイス・ゴセット・Jrが助演男優賞、ジョー・コッカーとジェニファー・ウォーンズの歌う「Up Where We belong」が歌曲賞を受賞。

不祥事が発覚し退校を迫るフォーリー軍曹(ルイス・ゴセット・Jr)の厳しいしごきに、「自分には帰る場所がないんだ」と叫ぶザック(リチャード・ギア)。この場面がポイント。

母と亡くし、自堕落な父とフィリピンで過ごした幼年時代。利己的に生きるしかなかったザックは無意識に父権的厳しさを求めていたのかもしれない。

最後はシンデレラのような王道ラブストーリーであるが、地元女性が玉の輿を狙って士官候補生に言い寄るエピソードなど興味深かった。

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2005/05/04

Ray レイ

製作年:2004年
製作国:アメリカ 
監 督:テイラー・ハックフォード

1948年、ジョージア州。17歳になったレイ・チャールズ・ロビンソンは、バスでシアトルへ旅立った。貧しい家庭に生まれたレイは、病弱ながらもけなげな母アレサによって弟と仲良く育てられた。ある日、弟が溺死してしまう。そしてレイも7歳のとき、視力を失ってしまうが…。
第77回アカデミー賞でジェイミー・フォックスが主演男優賞、音響賞を受賞。

単なるサクセス・ストーリーではなく、レイ・チャールズの心の闇を濃密に描いており、非常に奥深い作品となっている。音楽的に革新をもたらし、人種差別問題でも利害を恐れず毅然とした態度を取るレイ。そんな彼が女性や麻薬で常にトラブルを抱えていた。

本作品の焦点は、そのトラブルの原因が子供時代の母親との関係によるものと一貫して描かれていることであろう。そのトラウマの克服が、真のサクセスであるというテーマに深く感動した。

名曲の作成過程のエピソードも興味深かった。

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2005/05/03

1980 イチキューハチマル

製作年:2003年
製作国:日本
監 督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

1980年12月9日。東京の星隆高校に元アイドルの一之江キリナが現われる。彼女は、これまで一年間失踪し、芸能生活に見切りをつけ、母校で英語の教師に就くため教育実習にやって来たのだった。そんな彼女に姉で同校教師のカナエと、妹で同校2年のリカは、不安を覚えるが…。

ジョン・レノンが殺害された翌日から本作品が始まる。ここがポイント。一つの時代が終わり、社会的に大きく変わっていく雰囲気が濃厚に描写されている。その時代に自分も間違いなく生きており、その空気をたくさん吸っている。そのノスタルジーが一つ。2005年に暮らす現在、何が変わり何が変わらなかったのかという感慨もある。

監督のケラリーノ・サンドロヴィッチが「有頂天」のケラと同一人物であったとは! 「有頂天」について私自身は積極的なファンでありませんでしたが、「有頂天」のケラと言えば、インディーズレーベル創生期のイコン的存在。そんな彼が本作品を撮ったことは驚きであり、納得もできます。

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2005/05/02

茄子 アンダルシアの夏

製作年:2003年
製作国:日本
監 督:高坂希太郎

スペイン・アンダルシア地方。そこでは現在、世界3大自転車レースの1つ“ブエルタ・ア・エスパーニャ”が行われていた。ペペはチームの一員としてこのレースに参加していたが、その最中にスポンサーから解雇通告を受けてしまう。やがてレースは彼が生まれ育った村にさしかかるが…。

自動車レースと自分の生涯が鮮やかにクロスする。自分の思い描いた生活を実現させる事が出来ず、辛い思い出ばかり。そんな故郷をぺぺは捨てた筈だが、故郷は彼を優しく迎える。そして、気付く。頑なな心の中にも、故郷への愛着が残っていることを。

自転車レースがリアルに臨場感溢れ克明に描かれている。隊形におけるレース戦術等、初めて目にするもので興味深かった。

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2005/05/01

ベルヴィル・ランデブー

製作年:2002年
製作国:フランス/ベルギー/カナダ 
監 督:シルヴァン・ショメ

戦後間もないフランス。内気で孤独な孫のシャンピオンを元気づけようとおばあちゃんはいろいろな物を買い与えたが、彼はどれにも興味を示そうとしなかった。ある日、おばあちゃんはシャンピオンが自転車に強い興味を抱いていることを知る。自転車選手を目指し二人はトレーニングに励むが…。

極端にデフォルメされたキャラクター造形。台詞を極力抑えたドラマ展開。毒気が利いた物語。アメリカ製アニメとも日本製アニメとも違う欧州アニメは、強烈な作家性を感じさせ実に味わい深い。

最大のポイントはスウィング・ジャズ風の音楽。劇中で三姉妹が歌う主題歌は、第76回アカデミー賞歌曲賞にもノミネートされておりましたが、非常に軽快で耳から離れません。

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