海猫
製作年:2004年
製作国:日本
監 督:森田芳光
1980年代半ば。薫はそれまで住んでいた函館を離れ、峠ひとつ隔てた漁村・南茅部の漁師・邦一のもとへ嫁ぐ。慣れない漁師の生活も、邦一に支えられ懸命にこなす薫。やがて二人の間には娘・美輝も生まれるのだ…。
人が生きていく中で、原因と結果は必ず生じてくる。本作がいびつに見えてくるのは、その原因がしっかり描かれておらず、結果ばかり目立ってしまうからだろう。
たとえば、薫(伊東美咲)が三角関係に悩むという結果は分るが、夫(佐藤浩市)との生活にどこが不満であり、どうして義弟(仲村トオル)に惹かれていくのか。都市生活者が漁業生活に慣れず、自分の居場所が見出せないという理屈は分るのだが、それが感情として伝わってこないのだ。
もっと本質的な心情を掘り下げて欲しい。でないと彼女の行動が身勝手なものとしか取れないのである。
| 固定リンク
「製作年:2004年」カテゴリの記事
- 初恋のアルバム 人魚姫のいた島(2010.04.03)
- ストリングス 愛と絆の旅路(2009.05.19)
- シリアの花嫁(2009.03.13)
- ある愛の風景(2009.02.17)
- ライフ・イズ・コメディ ピーター・セラーズの愛し方(2008.08.09)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント