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2004年11月

2004/11/30

遥かなるクルディスタン

「遥かなるクルディスタン」★★★★(DVD)
1999年トルコ 監督:イエスィム・ウスタオウル 
出演:ニューロズ・バズ ナズミ・クルックス 
   ミズギン・カパザン 

メフメットはイスタンブールに暮らす西部ティレ出身のトルコ人。ベルザンは東部ゾルドゥチ出身のクルド人。2人は、サッカーの観戦で興奮した暴徒に襲われたことがきっかけに、親交を深めていった。ある晩、メフメットは身に覚えのない拳銃不法所持の疑いで警察に逮捕されるが…。1999年ベルリン国際映画祭でベストヨーロピアンフィルム賞と平和賞を受賞。

水没してしまった村。この寒々しい風景が全てを物語っている。

国を持たない民族、クルド人。そのクルド人に間違えられた青年メフメット(ニューロズ・バズ)を通して、クルド人迫害の実態が少しずつ明らかになっていきます。

深夜、いつの間にかドアに赤いペンキで×印が付けられる。なんともゾォーとする場面です。

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2004/11/29

酔っぱらった馬の時間

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製作年:2000年
製作国:イラン
監 督:バフマン・ゴバディ 

イラン=イラクの国境地帯に住むクルド人は密輸業で生計を立てている。母親をすでに亡くし、今度は父親が地雷を踏んで死んでしまう。アヨブは家長として5人の家族を養うため、危険な密輸のキャラバンに加わるが…。
2000年カンヌ国際映画祭でカメラ・ドールを受賞。

身体に障害を持つマディーを家族みんなが暖かく見守っている。そこが、本作の救いであり、希望である。

クルド人であること、両親がいないこと。そんな過酷な状況の中、家族のために、必死となって働く少年アヨブ。ラストシーンが切ない。

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2004/11/28

アフガン零年

「アフガン零年」★★★★(盛岡フォーラム3)
2003年アフガニスタン 日本 アイルランド 
監督:セディク・バルマク 
出演:マリナ・ゴルバハーリ モハマド・アリフ・ヘラーティ
   ゾベイダ・サハール ハミダ・レファー 

長年の戦争の末、タリバンが政権の座についたアフガニスタン。生計を支えるべき男たちを全員戦争で失い、祖母と母親、そして12歳の少女の3人だけになってしまった一家があった。母親は仕方なく少女を男の子に変装させて働かせることにするが…。2003年カンヌ国際映画祭でカメラ・ドールを受賞。

アフガン戦争後、初めて製作された映画は、タリバン政権の恐怖政治が余すところなく映像化したもの。その異議申し立ての思いが痛いくらいに伝わってくる。

少女が縄跳びをする場面が数回出てくる。これは自由を象徴するものであり、無理矢理に大人の生活を強いられた少女が、子供のままでいたいという強い願いの表れであると、私はとりました。

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2004/11/27

ブルークラッシュ

「ブルークラッシュ」★★★★(DVD)
2002年アメリカ 監督:ジョン・ストックウェル 
出演:ケイト・ボスワース ミシェル・ロドリゲス
   サノー・レイク マシュー・デイヴィス

ハワイのオワフ島ノースショア。子どもの頃から天才サーファーと呼ばれてきたアンは世界最高峰の大会“パイプライン・マスターズ”での優勝を目指し練習に励んでいた。しかし、以前サーフィン中に味わった大事故が原因で、未だにその恐怖心を克服できずにいるが…。

拭い去れない恐怖。見応えのあるドラマに仕上がっているは、事故への恐怖心をいかに乗り越えていくのかというテーマが基調となっているからだろう。

いい場面は自分の夢をひとつひとつ話すところ。自分のやりたいことって、意外に見失っていることが多い。こうして話すことで、改めて明確になるものだ。

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2004/11/26

S.W.A.T.

「S.W.A.T.」(DVD)★★
2003年アメリカ 監督:クラーク・ジョンソン 
出演:サミュエル・L・ジャクソン コリン・ファレル
   ミシェル・ロドリゲス LL・クール・J 

ロス市警のSWAT隊員ストリートとギャンブルは、作戦実行中のギャンブルの命令無視によってSWATを追放される。処分に納得できないギャンブルが警察を去るが、ストリートは再帰を願い左遷を受ける。やがて、ホンド巡査部長率いる新チームに選ばれるが…。

テンポ良く編集された映像は流麗である。だが、ミュージックビデオを観ているようで、軽く流れていき、あまり印象に残らない。

それからドラマに現実味が乏しいのもマイナス。“俺を逃がしてくれた奴に、1億ドル払う”という麻薬王アレックス(オリヴィエ・マルティネス)の造型にももう一工夫欲しい。

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2004/11/25

ヴェロニカ・ゲリン

「ヴェロニカ・ゲリン」★★★★(盛岡フォーラム1)
2003年アメリカ 監督:ジョエル・シューマカー 
出演:ケイト・ブランシェット ジェラード・マクソーリー
 シアラン・ハインズ ブレンダ・フリッカー 

1996年6月26日、アイルランド、ダブリン。サンデー・インディペンデント紙の記者ヴェロニカ・ゲリンが凶弾に倒れた。彼女は、子どもたちにまで麻薬が蔓延している事実に憤りを覚え取材を開始する。だが、犯罪組織は彼女がこの件から手を引くよう脅迫するが…。

ジェリー・ブラッカイマーは油断ならない。「アルマゲドン」(1998)、「パイレーツ・オブ・カリビアン」(2003)など、いかにもと言うハリウッド大作を手掛ける一方で、「タイタンズを忘れない」(2000)や本作のような実録ヒューマンドラマも製作したりする。複層的な顔を持ち、なかなか興味深いプロデューサーである。

幕開きが教会から始まり、葬儀の場面で終っていく。殉教者として生涯を真っ当したヴェロニカ・ゲリン。

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2004/11/23

アンダーグラウンド

「アンダーグラウンド」★★★★★(BS)
1995年フランス ドイツ ハンガリー 
監督:エミール・クストリッツァ 
出演:ミキ・マノイロヴィッチ ミリャナ・ヤコヴィッチ 
    ラザル・リストフスキー スラヴコ・スティマツ

1941年、セルビアの首都ベオグラード。ナチス・ドイツがユーゴ王国を侵略。マルコはクロを誘い、チトーの共産パルチザンに参加する。マルコは自分の祖父の地下室に弟やクロの妻などをかくまう。やがて重傷を負ったクロも地下室に運び込まれてくるが…。

旧ユーゴの歴史をきちんと把握している訳ではないので、単なる直感でしかありません。このドラマに出てくる人々は、ユーゴの国々を象徴しているのではないかと。

マルコとクロは、共にナチス・ドイツと戦ってきたが、戦後、マルコはクロを地下生活に追いやり、情報操作を続けて支配続ける。20年間地下生活を続けるというのは現実的でありませんが、そこは寓話的描写として納得できます。

やがて、二人は道を違えていきますが、そこに悲惨なユーゴ内戦を連想させます。ラストシーンはなくなって
しまった国を追悼するようで、哀しく残り続けます。

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2004/11/22

サン・ピエールの生命

「サン・ピエールの生命」★★★★(BS)
1999年フランス 監督:パトリス・ルコント 
出演:ジュリエット・ビノシュ ダニエル・オートゥイユ
   エミール・クストリッツァ ミシェル・デュショスワ

1849年、カナダにあるフランス領サン・ピエール島。この島に流れ着いて酒に酔った勢いで殺人を犯し、死刑を宣告されたニール。この島に駐留する軍隊長ジャンと、その妻マダム・ラは、島にギロチンが運ばれる間、ニールの面倒を見ることになるが…。

この映画を観ていると、いくつもの疑問が湧いてくる。なぜ、マダム・ラ(J・ビノシュ)はそこまで死刑囚の面倒をみようとするのか。なぜ、ジャン(D・オートゥイユ)は周りの陰口にも構わずマダム・ラの行動を止めようとしなかったのか。

そこには、この夫妻の結びつきが常人には計り知れない特殊なものがあったからであろう。破滅を恐れない心の座った愛。ウムム…。

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2004/11/21

列車に乗った男

「列車に乗った男」★★★★(盛岡フォーラム3)
2002年フランス ドイツ イギリス スイス 
監督:パトリス・ルコント 
出演:ジャン・ロシュフォール ジョニー・アリディ 
  ジャン=フランソワ・ステヴナン チャリー・ネルソン

シーズン・オフのリゾート地。ミランが列車から降り立つ。ドラッグストアでアスピリンを買ったミランは、そこで初老の男マネスキエと知り合い、彼の自宅に泊めてもらうことになる。やがて対称的な2人の間に、奇妙な友情が芽生えていくのだが…。

P・ルコント監督は異様とも言える愛情を女性に注ぐ男をテーマに映画を撮り続けているが、「タンデム」(1987)、「ハーフ・ア・チャンス」(1998)など男同士の友情を描く系譜もある。本作もその流れにある作品だろう。

違う人生を生きてみたいという願望は誰にでもある。マネスキエ(J・ロシュフォール)がワイアッタ・アープの真似をする場面がある。映画を観るということは、違う人生を生きることでもある。

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2004/11/20

溺れゆく女

「溺れゆく女」★★★(BS)
1998年フランス 監督:アンドレ・テシネ 
出演:ジュリエット・ビノシュ アレクシ・ロレ
 カルメン・マウラ マチュー・アマルリック

私生児として生まれたマルタンは、10歳のとき父のもとで暮らすようになった。20歳になったマルタンは父の死とともに、狂ったように家を飛び出した。やがてパリに住む義理の兄のもとへ転がり込んだ彼は、そこで同居人のアリスと出会う…。

どうしてアリス(J・ビノシュ)は困難な状況にいるマルタン(A・ロレ)の元から離れられなくなったのか。ここがこの作品のポイントである。

マルタンからその問い掛けが2度出てくるが、アリスの答えは「愛しているから」という台詞のみ。でも、その当たり前な言葉では説得力に欠ける。私はマルタンがアリスへの求愛の際に言った「ありのままの君が欲しい」という率直な言葉が鍵になっていると思う。

アリスの過去は、姉の思い出を話す場面しか出てこない。だが「ありのまま」でなかったのが、それまでのアリスの人生であったと推察される。

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2004/11/19

ルーヴルの怪人

「ルーヴルの怪人」★★(DVD)
2001年フランス 監督:ジャン=ポール・サロメ 
出演:ソフィー・マルソー ミシェル・セロー
 フレデリック・ディフェンタール ジュリー・クリスティ

大規模な拡張工事を始めたルーヴル美術館の地下収蔵室から謎の石棺が発見される。それは1935年に考古学者フォンテーヌ教授の率いる遺跡調査団が発掘したもの。自殺が続出なするなど異変が続きルーヴルの奥深く葬られていた。奇怪な現象が美術館全体を襲うが…。

非常に中途半端というか、印象の薄い作品。怪人の正体をさぐるというミステリー的要素も盛り込まれているが、それがあまりに弱い。

多彩な人物でにぎわうが、事件を究明するのは一人に絞った方が良かったと思う。そして怪人を映し過ぎである。これではゾーっとするような恐怖は味わえない。

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2004/11/18

パリ・ルーヴル美術館の謎

「パリ・ルーヴル美術館の秘密」★★★
(盛岡フォーラム1)
1990年フランス 監督:ニコラ・フィリベール
(ドキュメンタリー)

世界最大の美術館、パリ・ルーヴル美術館の、ふだんは決して目にすることのできない舞台裏に迫った貴重なドキュメンタリー。貴重な所蔵作品を守り続け、美術館運営を影で支えるスタッフたちの献身的な仕事ぶりとその情熱にもスポットを当てていく。

非常に短いショットでどんどん場面が変わっていく中心となる人物も特に設定されていないため、興味深く観る
ためには集中力を高め自分で楽しんでみる必要があった。

だから、93分という短い上映時間に思えないくらい長く感じました。

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2004/11/17

アミスタッド

「アミスタッド」★★★★(BS)
1997年アメリカ 監督:スティーヴン・スピルバーグ 
出演:マシュー・マコノヒー アンソニー・ホプキンス
   ジャイモン・フンスー モーガン・フリーマン

1839年、嵐の吹き荒れる夜。キューバの海岸沖でスペインの奴隷船アミスタッド号の船倉に捕らわれていた53
人のアフリカ人たちが暴動を起こした。船を乗っ取った彼らは母国アフリカに帰ろうとしていたが、アメリカの沿岸警備船に取り押さえられてしまう…。

アメリカという国は優れた理念を持っている。だが、それを活かすも殺すも行政のトップである大統領の資質によ
って大いに変わってくる。

スペインの外圧や南部の圧力に揺れるヴァン・ビューレン大統領(ナイジェル・ホーソーン)と、「過去からの声に耳を傾けよ」と言うクライマックスの演説が荘厳な感動を呼ぶジョン・アダムズ元大統領(A・ホプキンス)。この二人の対比が絶妙に効いていた。

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2004/11/16

理想の結婚

「理想の結婚」★★★★(BS)
1999年イギリス 監督:オリヴァー・パーカー 
出演:ケイト・ブランシェット ミニー・ドライヴァー
 ルパート・エヴェレット ジュリアン・ムーア

1895年、ロンドンの社交界。政治家のロバートと聡明な妻ガートルードは人も羨む理想的な夫婦。ところが、ウィーンの社交界の華となったチーヴリー夫人が帰国して事態は急変。過去の秘密をネタにロバートを脅迫、自分が投資する運河建設計画に協力を求めるが…。

とにかく、俳優たちの余裕に満ちた演技が楽しかった。主要キャストの5人がみな素晴らしかった。特に悪役の
J・ムーア、独身貴族を楽しみR・エヴェレットが印象深い。

すれ違いのコメディーを上手にまとめたシナリオの完成度も高い。

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2004/11/15

トスカーナの休日

「トスカーナの休日」★★★★(盛岡フォーラム2)
2003年アメリカ 監督:オードリー・ウェルズ 
出演:ダイアン・レイン サンドラ・オー 
   リンゼイ・ダンカン ラウル・ボヴァ

サンフランシスコの女性作家フランシスは、夫の浮気が発覚し、離婚へと至ってしまう。ショックを引きずる彼女に、友だちはトスカーナ地方への旅行を勧める。彼女はその道中で見つけたある一軒家に運命の出会いを感じ、
衝動買いしてしまうのだが…。

傷心の女性が家を改装する過程で再生されていく話は特別に珍しいものではない。だが、劇中に何度もマリア
様の肖像画が挿入されたり、壊れていた蛇口の使い方など細かい描写が効果的で巧さを感じさせる出来栄えで
ありました。

「アイスクリームを食べると運命が変わる」など、いい台詞が出てきたのも良かったです。

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2004/11/14

バトル・ロワイアル 2 鎮魂歌(レクイエム)

T0001521

製作年:2003年
製作国:日本
監督:深作欣二/深作健太 
出演:藤原竜也 前田亜季 前田愛 忍成修吾

無作為に選ばれた1クラスを最後まで殺し合わせる新世紀教育改革法・通称“BR法”。そこから生き延びた七原は数年後、反BR法のテロ集団“ワイルド・セブン”を組織し首都を爆破する。大人たちは新しいゲームを開始し、孤島に立てこもる七原たちに対抗するが…。

どうしても納得できないとことがある。七原たちテログループを殲滅させるのに、何故、BR法対象クラスを使うのか? 邪魔の子供達を戦わせ、互いに殺し合わせるというなら、新ルール「ペアを組み一方が殺されればもう一人も爆死する」というのが引っ掛かる。

本気でテログループと戦わせたいのか疑問だ。他にもいろいろと矛盾点が見受けられる。

痛烈なアメリカ批判はいいにしても、その描き方があまりに薄っぺらだ。

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2004/11/13

ラヴァーズ・キス

「ラヴァーズ・キス」★★★★(DVD)
2002年日本 監督:及川中 
出演:平山綾 宮崎あおい 成宮寛貴 市川実日子

老舗料亭の長女で高校生の里伽子。親の前では“良い子”を演じ、夜遊びにふける毎日。一方、大病院の息子・朋章は周囲から色メガネで見られ悪い噂が絶えない。そんな二人が夜の海で偶然に出会うが…。

最初は平山綾と成宮寛貴の不自然な台詞回しに、これは困った作品だと思ったが、ドラマが進んでいくうちに惹きつけられていく。

ドラマの構成が良く、登場人物それぞれにいろんな思いを抱いていることが分ってくる。

狭い世界に閉じこもっておらず、見方を変えれば新しい世界が広がってくるという力強いメッセージに溢れておりました。

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2004/11/12

ライフ・イズ・ジャーニー

「ライフ・イズ・ジャーニー」★★★★(DVD)
2003年日本 監督:田辺誠二 
出演:大塚寧ゝ 市川実日子 近藤公園 HITOMI

田辺誠一が監督の他、企画・脚本・編集・出演の5役を兼任した4編のショートストーリー。それぞれ孤独に打ちひしがれる者たちが他者との関わりを求めようと、もがきながら生きる姿を一貫したテーマに、それぞれの人生の一場面を詩的に綴っていく。

DVDが本当に良いメディアだと思うのは特典映像が付いていることですね。本作では、田辺誠二監督のインタビューが非常に良かったです。一つ一つ場面を丁寧に思いを込めて作られているのが分ります。

「人生は移動遊園地のようなもの。限りある時間を精一杯楽しめ」という「NO WHERE」の幕切れが印象深い。

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2004/11/10

スウィングガールズ

製作年:2004年
製作国:日本
監 督:矢口史靖 

野球部の応援ブラスバンドのため、弁当を届けた友子たち。ところが、その弁当を食べた部員が食中毒に。次の試合までにブラスバンドを結成しなければならないが、集まったの友子たち17人。仕方なく、17人で演奏可能なビッグバンドジャズの練習を開始するが…。

ブラスバンドが食中毒になるくだりや、猪との遭遇シーンなどいかにも矢口監督らしい場面が楽しい。

だが、前作「ウォーターボーイズ」(2001)に劣るのは、少女たちがジャズにのめり込んでいく心情の描写が甘いところにある。そのためドラマの流れが平板になり、あっさりと終ってしまった感じです。

クライマックスの演奏シーンは見応え充分でした。

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2004/11/09

スキャンダル

「スキャンダル」★★★★★(宝塚シネ・ピピア)
2003年韓国 監督:イ・ジョスン 
出演:ペ・ヨンジュン イ・ミスク チャン・ドヨン イ・ソユン

18世紀末、李王朝末期の朝鮮。政府高官ユ長官の妻チョ夫人は子宝に恵まれず、長官は16歳のソオクを側室に迎えることを決める。チョ夫人は従兄弟のチョ・ウォンにソオクを誘惑しろと持ちかける。だが、チョ・ウォンは簡単すぎてつまらないと一蹴。彼は別の女性を狙っていたのだ…。

旅先の宝塚の映画館で鑑賞。

とにかく美術が素晴らしい。衣装から装身具、調度品にいたるまで、美しさに陶然となりました。

また、その小道具の使い方が非常にうまい。とくにチョン・ヒヨン(チャン・ドヨン)に巻かれた赤い首掛が印象深い。彼女の燃える恋心の象徴であったと思いました。

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2004/11/08

カレンダー・ガールズ

「カレンダー・ガールズ」★★★(盛岡フォーラム1)
2003年イギリス 監督:ナイジェル・コール 
出演:ヘレン・ミレン ジュリー・ウォルターズ
 シアラン・ハインズ ペネロープ・ウィルトン

ヨークシャーの田舎町ネイプリー。クリスとアニーもこの町の婦人会のメンバー。ある日、アニーの夫ジョンが白血病で亡くなってしまう。悲しみに暮れるアニーを励ますため、クリスは婦人会カレンダーを自分たち自身がモデルのヌード・カレンダーでつくろうと提案するが…。

クリス(H・ミレン)がカレンダー作りに熱中していく心の欠落感が見当たらない。家庭の不和も生活の苦しさも、特別にあるわけでもない。

その辺の動機付けがあいまいで、もう一つ感情移入できず中途半端な感じ。実話がベースということもあるのだろうが、ドラマとしては物足りなさが残る。

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永遠のモータウン

「永遠のモータウン」★★★(盛岡フォーラム2)
2002年アメリカ 監督:ポール・ジャストマン 
(ドキュメンタリー)出演:ファンク・ブラザース

 スティーヴィー・ワンダーら有名アーティストを輩出し、数え切れないほどの名曲を送り出したモータウン・レーベル。その黄金期を支え、“モータウン・サウンド”を確立したのが “ファンク・ブラザース”。しかし、彼らの名前が一般に知られることはなかった…。

「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(1999)を想起させます。歴史の闇に消えそうな音楽人を再評価して脚光を集めることは大切な仕事だと思います。

その意義が充分にあった作品でありますが、全体としては構成に起伏がなく、もう少し人物関係が明確なってくれると良かった。

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2004/11/06

セルピコ

「セルピコ」★★★★(BS)
1973年アメリカ 監督:シドニー・ルメット 
出演:アル・パチーノ ジョン・ランドルフ
    ジャック・キーホー ビフ・マクガイア 

新人警官セルピコは正義感に燃えていたが、汚れきった警察内部の現状を知るにつれ、その思いは潰えていく。
ただひとり賄賂を受け取らないセルピコは組織内で孤立し、やがて告発へと踏み切るが…。

シドニー・ルメット監督の徹底した実録的描写が凄まじい。それにしても最近はこの手の社会派ドラマを観る機会が少なくなりました。それだけに反骨精神あふれる「華氏911」(2004)に喝采を揚げたくなるのだ。

現代の警察内部はどうなっているのだろう。

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2004/11/05

インサイダー

「インサイダー」★★★★★(BS)
1999年アメリカ 監督:マイケル・マン 
出演:アル・パチーノ ラッセル・クロウ
   クリストファー・プラマー ダイアン・ヴェノーラ

人気報道番組「60ミニッツ」のプロデューサー、バーグマンのもとに匿名の書類が届けられる。それは、あるタバコメーカーの極秘ファイルだった。彼はその書類の意味を探るうち、ワイガンドという人物に行き当たるが…。

「ヒート」(1995)でもそうだったのですが、プロフェッショナルな男達の秘術を尽くした攻防が見事でありました。

自分の信条のため、妥協することなく戦い続ける男の輝き。後半のバーグマン(A・パチーノ)の姿に、惚れ惚れします。

最後になって<インサイダー>のタイトルが重く響いてきます。

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2004/11/04

ヒート

「ヒート」★★★★★(DVD)
1995年アメリカ 監督:マイケル・マン 
出演:アル・パチーノ ロバート・デ・ニーロ 
    ヴァル・キルマー ジョン・ヴォイド

犯罪のプロフェッショナル、ニールは、仲間達と現金輸送車を襲い有価証券を奪う。捜査にあたるロス市警のヴィンセントは、少ない手掛かりから次第にニール達へ近づいていく。ニールはイーディと出逢い、次の銀行強盗を最後に堅気の暮らしに入ろうと決意していたが…。

何度観ても、大好きな作品です。心に染み入る名場面の連続で、実に得がたい一作である。複数のカップル達が
登場してきますが、情感豊かに描かれております。

特に更生しようとする中、ニール(R・デ・ニーロ)に誘われドライバーになった男とその彼女のカップルが悲しかったなぁ。出番こそ少なかったですが、胸に痛みが走るエピソードでした。

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2004/11/03

エイリアン3

「エイリアン3」★★★★(BS)
1992年アメリカ 監督:デヴィッド・フィンチャー 
出演:シガニー・ウィーヴァー チャールズ・S・ダットン
    チャールズ・ダンス ポール・マッギャン

アチェロンから脱出した救命艇は突発事故により惑星フィオリーナへ不時着。ひとり生き残り労働矯正施設に収用されたリプリー。その星は過酷な環境にある監獄星であった。救命艇内部にはエイリアンが潜んでおり、新たな
姿へと成長していたのであった…。

初見の時には期待はずれの感が強かったのですが、こうして見直してみるとなかなか良い。光と影をうまく生かした映像が素晴らしかったです。

ただ、監獄星内部の位置関係がうまく把握できず、クライマックスの戦闘の全容がはっきり分らなかった。それが残念でした。

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2004/11/02

エイリアン2

「エイリアン2」★★★★(BS)
1986年アメリカ 監督:ジェームズ・キャメロン 
出演:シガニー・ウィーヴァー マイケル・ビーン 
   キャリー・ヘン ランス・ヘンリクセン

ノストロモ号事件唯一の生存者リプリーが眠るシャトルは57年の後にようやく回収された。彼女はエイリアンの危険性を訴えるが、全く相手にされない。惑星アチェロンは数十家族が移り住み植民惑星となっていたのだ。だが、
アチェロンからの連絡が途絶える事態になり…。

ホラーからアクションになった。「エイリアン2」で良く言われることであるが、こうして見直してみると納得できますね。

アクション映画とは、痺れるような格好良さの創造にある。本作では搬入用ロボットに乗ってリプリーが登場する様が、惚れ惚れするくらい格好良かったです。

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2004/11/01

エイリアン

「エイリアン」★★★★(LD)
1979年アメリカ 監督:リドリー・スコット 
出演:トム・スケリット シガニー・ウィーヴァー 
    ジョン・ハート イアン・ホルム

地球への帰途についていた宇宙貨物船ノストロモ号は、謎の救難信号を受けて未知の惑星アチェロンに降り立つ。そこには異星人の船があり、船内には無数の奇怪な卵が存在していた。卵をみつけた航宙士ケインの顔へ
卵から飛び出した奇妙な生物が貼り付いてしまうが…。

もう何度も観ている作品だが、結構忘れているものです。オープニングからエイリアンが顔に貼り付くところまで、
初見のようにドキドキしてみる。後半は映画史に残る名場面の連続だったので、だいたい覚えておりました。

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