雲南の少女 ルオマの初恋
製作年:2002年
製作国:中国
監 督:チアン・チアルイ
とにかくユネスコの世界自然遺産にも登録されているという中国雲南省の棚田の風景が圧巻。その繊細な美しさに陶然となってしまう。そこに暮らす少数民族ハニ族。少女の淡い初恋を通して、資本主義への波が押し寄せる中で伝統を守ろうとするハニ族の葛藤が描かれておりました。
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製作年:2002年
製作国:中国
監 督:チアン・チアルイ
とにかくユネスコの世界自然遺産にも登録されているという中国雲南省の棚田の風景が圧巻。その繊細な美しさに陶然となってしまう。そこに暮らす少数民族ハニ族。少女の淡い初恋を通して、資本主義への波が押し寄せる中で伝統を守ろうとするハニ族の葛藤が描かれておりました。
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製作年:2002年
製作国:イギリス
監 督:スティーヴン・フリアーズ
国を追われ不法滞在者として外国に生きることの困難さ。定住することも外国へ移動することもままならない。その辛さは、なった者でないと分からないであろう。
その弱さにつけ込むような選択。夢を求め、夢を信じて、救いを求める決断。オクウェ(キウェテル・イジョフォー)にしても、シェナイ(オドレイ・トトゥ)にしても、イギリスの地で過酷な状況に追い込まれる。
その鮮やかな解決策には賛否両論が分かることだろう。だが、窮地を抜け出すには、暴力ではなく叡智であることを教えてくれる。
ひとつ気になるのは、前半のオクウェの行動。あれだけシェナイとの交流を求めながら、いざシャナイが彼に頼り始めると冷たく引き離す。そもそもシェナイが窮地に追い込まれたのは、彼の存在が原因ではないか。少し無防備であり過ぎたのではないか。
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製作年:2002年
製作国:イギリス
監 督:マイケル・ウィンターボトム
つい先日、真保裕一の小説「黄金の島」を読んだばかりです。この本の中ではベトナムから日本を不法入国しようとする話でありましたが、共通して感じるものは、そこまで命の危険を冒して入国を目指す価値があるのかということです。
難民キャンプで生活することの絶望感。新天地を目指す夢。実現するべく励む絶え間ない努力。しかし、無事到着しても決して彼らの夢見るような生活は実現しないことが分っているだけに非常に切なく感じます。
パキスタンからロンドンへ向かう風景と人物描写が興味深い。イラン、トルコとあまり見ることのない庶民の生活ぶりが詩情豊かに映し出されている。彼らの移動する乗り物の窓から、それらをながめているだけでも興趣が尽きない。
一つ一つのエピソードが淡々と終わっていく。短い上映時間の中で、サッカーの興じる場面が何回も挿入されているのが特徴的である。言葉や生活環境が違ったとしても、難なく一緒に遊ぶことができる。サッカーというスポーツの奥深さを思う。
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製作年:2002年
製作国:韓国
監 督:パク・ヨンフン
この愛の形を純愛と言っていいのか。根本的な疑問はここにある。彼の選んだ手段を肯定することはできない。純粋な愛情であるなら、何の欺瞞もなくただ真っ正直に愛を貫くべきだ。何も見返りを求めず、自分が破滅しようとも怯まず、愛し続けるのが純愛だ。
こうした結末を用意してくるなら、辻褄の合わないところも多々感じられる。最大の疑問は、コインの置き場所を彼がどうして知りえたかである。そこをフォローする伏線があってしかるべきである。どうしても無理のある設定と感じさせる。
それに、ラスト・シーンの長台詞と涙は興醒めだ。何も語らず映像だけでとらえていた方が、もっと余韻が残ったであろう。
最後にすべてヒックリ返えてしまったことで台無しになってしまった感もあるが、それまでの雰囲気はなかなかであった。前半のこれ以上ないというくらい幸せな夫婦の描写が、後半の不幸を否が応でも予感させる。
妻のために愛情細やかに料理や家事を行う夫ホジン(イ・オル)の姿が残り続ける。
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製作年:2002年
製作国:ベルギー/フランス
監 督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ/リュック・ダルデンヌ
理不尽な出来事に遭遇すると、なぜそんなことが起きたのか、その理由が知りたくなる。それを知ったからといって、理不尽な出来事が消えてなくなることはない。
それを聞いたからといって、理不尽な出来事を忘れることができるわけでもない。それでも知りたいと求めてしまうのは、心の整理が付かないからであろう。
どこかで納得し、決着をつけないと、理不尽な出来事は記憶の奥の扉に仕舞い込めないのだ。オリヴィエ(オリヴィエ・グルメ)が自分の木工教室にフランシス(モルガン・マリンヌ)を招き入れた心情はそれではないだろうか。
本作品は状況説明が全くなく、どんどん物語が進んでいく。事前にどんな話かも知らないで見始めた自分には、固唾を飲んで見つめるばかりだ。とにかく全編みなぎる緊迫感が凄まじい。このタイトルから、別の話を予想していたが大きく外れてしまった。
ラスト・シーンも印象深い。唐突にここで終ってしまうのかという意外性がある。そして、それは希望を抱かせるもので、安らぎに満ちた余韻に浸る。
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製作年:2002年
製作国:韓国
監 督:パク・チャヌク
パク・チャヌク監督の復讐3部作、本作品と「オールド・ボーイ」(2003)、「親切なクムジャさん」(2005)に共通しているのは、シリアスで残虐な場面であっても登場人物たちの調子の外れた動きに思わず笑いを生じるところである。ブラックユーモアの本質が遺憾なく発揮されている。
最初は登場人物たちの関係が理解できず、ドラマについていくのがやっとであった。それを乗り越えると一気に惹きつけられてしまった。
復讐が復讐を生む終わりなき連鎖。ひとつの愛がひとつの死を呼び起す不毛性。もう二度と元には戻れない罪の行為。重苦しい余韻が鑑賞後に残り続ける。
「ほえる犬は噛まない」(2000)や「リンダ リンダ リンダ」(2005)などでコミカルな演技が印象深いペ・ドゥナ。本作品ではそのイメージを覆す役柄で驚いた。こういう顔ももっているのだと感慨深く感じさせる。
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製作年:2002年
製作国:ブラジル
監 督:ジョゼ・パジーリャ
あまりにも過酷なブラジル社会の現実。ファースト・シーンから何度も繰り返し挿入される空撮シーンが印象深い。そこから聞こえてくる呟きがあまりに悲痛だ。大空から見れば同じ人間なのに、どうしてこんなに貧富の差が生まれてしまうのか。
映画が進んでいくうちに、なぜ、ストリート・チルドレンが生まれていくのか、明らかになっていく。こんな世界は間違っていることなど誰もが分っている筈なのに。
警察組織の未熟ぶりにも驚かされた。訓練もない、装備もない。これで犯罪捜査をしているとは。指示系統も混乱し、テレビ生中継が行われているために強攻手段をためらうことになってしまった。この弱気がますます事態を混乱させていく。
バスの乗客たちと犯人との奇妙な関係性も興味深かった。我々に見えている映像の裏側で、別の共感とドラマが進行している。時間が経つうちに一種の共犯関係へと変貌していくのだ。
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製作年:2002年
製作国:デンマーク
監 督:スザンネ・ビエール
女性コックのセシリと博士号取得を目指すヨアヒムは婚約したばかりで幸福な日々を過ごしていた。だが、ヨアヒムはセシリの目の前で交通事故に遭ってしまう。彼は一命を取り留めるが、全身不随になってしまう。それを知って以来、ヨアヒムは心を閉ざし、セシリまで拒絶してしまうのだが…。
交通事故を機会に出会う二人。被害者と加害者だが、当事者同士でなくその婚約者とその夫という間接的な関係が、微妙な距離感を生む。傷ついた心の救済を求める者と救済を与えたいと願う者という意識の一致。二人が会うことに正当な理由が生まれ、ニルスの家族も拒むことができない。二人は障壁なく共に時間を過ごし、結果的に惹かれ合ってしまう。恋はどこから始まるか分らない。
ファースト・シーンとラスト・シーンに出てくる街が陰画のように映されている。ある日、自分の住んでいた世界が一つの事件を切っ掛けに全く違って見えてしまう。彼女の心象風景なのであろう。
傍役の設定が充実している。ヨアヒムの暴言を耐えて処置を続ける看護婦、事故を起した自責の念でより強く父親にぶつかってしまう娘、この両者の存在が、ただの不倫ドラマに留めておかず、深い人間洞察に満ちた作品へと昇華させていく。
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製作年:2002年
製作国:アメリカ
監 督:ウディ・アレン
アカデミー賞を二度も獲得した実績を持ちながら今ではすっかり落ちぶれてしまった映画監督のヴァル。ある時、彼のもとに「眠りなき街」というメジャー作品の監督のオファーが舞い込む。この映画のプロデューサーはヴァルと離婚したエリーで、周囲の反対をなんとか説得し、彼の起用を決めるのであるが…。
シニカルな視点の効いたお馴染みのウディ・アレン映画であるが、コメディとしてもなかなかの仕上がり。ありきたりではあるが、軽快なテンポと意表を付く展開で、クスクスと笑える。
本作品で特徴的なのは、息子との確執がサイドストーリーとして盛り込まれていることであろう。今までは見た目で判断し息子の音楽活動を否定してきたことが、盲人となったことで自分の独り善がりな価値観であったことに気付いていく。
それは息子との関係でなく、映画製作の面でも別れた妻エリー(ティア・レオーニ)との関係でも同様と言える。ヴァル(ウディ・アレン)の気付きはその後の生活の中でまた失ってしまうかもしれないが、この瞬間を迎えることが出来ただけでも彼は幸福であるに違いない。
いい台詞が一つ。再び目が見えるようになったとき、一緒にいたエリーに「なんて君は美しいんだ」と大興奮のヴァル。今まではブスだったのというエリーに対して「昔はプリティーだったが、今はビューティフルだ」と返す。洒落た会話でいいなぁと思う。
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