製作年:1984年

2010/01/26

懺悔

製作年:1984年
製作国:ソ連
監 督:テンギズ・アブラゼ

何故、独裁政治が罷り通ってしまうのだろうか。勿論、独裁を強いるだけの強制力を備えた軍事権力を掌握しているから、誰も逆らえなくなってしまうのであるが、そこに到るまでの道を用意しているのは一般大衆であることがなんとも皮肉的である。英雄として持ち上げながら、手痛いしっぺ返しを喰ってしまう。

ヒトラー、ムッソリーニ、スターリンという悪名高い独裁者の特徴を寄り集めたヴァルラム市長(アフタンディル・マハラゼ)も、その一人である。ただ、本作品を見ていて気になったのは、独裁政治の犠牲になったのは、ケテヴァン(ゼイナブ・ボツヴァゼ)一家だけではなかっただろうに、他から非難の声があがってこないことである。葬儀は盛大に行われ、参列者たちは大いに嘆き悲しむのである。ケテヴァンが裁判で、自らの悲劇を語り始めて驚くことになるのであるが、そんな独裁者っているのであろうか。

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2005/03/12

ロマンシング・ストーン 秘宝の宝

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製作年:1984年
製作国:アメリカ
監 督:ロバート・ゼメキス

ロマンス作家のジョーンは外出して帰宅すると、部屋中が荒されていた。やがてコロンビアにいる姉イレインから電話が入る。彼女はギャングに誘拐されており、夫が送った地図を持ってコロンビアに来てほしいというのであった…。

昔観たときには、メチャクチャ面白かったと記憶していたが、今回観直してみると、さほどでないのでガッカリ。こういう事もある。

秘宝を発見するくだりがあっさりしたものだし、ドラマ展開も安易過ぎる。何より、ダニー・デビートがもっと主人公たちと絡んでくるかと思っていたのだが、脇で騒ぎまわるだけでつまらないものだった。

良かったのは、ジェーン(キャスリーン・ターナー)が書く小説とは違い、男性に助けられることなく自分自身で危機を脱出するところ。ここに皮肉な視点がある。

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